【賃貸住宅フェア 2018in名古屋 セミナーレポート】ベテラン家主が語る不動産投資の真実[メガ大家の光と影]
その他|2018年12月29日
出口戦略と採算性持続できることが重要。規模大きくても高金利の多額借り入れなら危険
ベテラン家主が語る不動産投資の真実[メガ大家の光と影]
沢孝史オーナー(静岡県静岡市)
不動産投資の流れを振り返りつつ、今後どのように動くべきなのかを考えてみましょう。まず2002年から05年は、『金持ち父さん貧乏父さん』シリーズを皮切りとする本が出版された不動産投資の黎明(れいめい)期です。この頃は「バブル崩壊でイメージは悪いけれど、不動産投資も悪くないのではないか?」という問いかけをした時期と言えるでしょう。
その後、さまざまなセミナーが開催されますが、08年頃、メガ大家の名付け親である寺尾恵介さんたちが始めたセミナーから、多くの不動産投資家が輩出されました。そしてこのあと起こるリーマン・ショック以降、のちにメガ大家と呼ばれる人たちの多くが物件を購入しています。また、この時期のセミナーにはノウハウが詰まっていましたが、ピンとくる人とそうでない人がいました。同じセミナーを聞いても、そこからヒントを得た人だけがメガ大家になれたのです。
そもそもメガ大家にはいくつかの定義がありますが、私がもっとも重視するのは、適切な出口、つまり利益確定して採算を取りながら不動産投資をしているかどうかです。それができなければ、いくら規模が大きくても影のメガ大家になる危険性が高い。私も最近メガ大家といわれる人たちとお付き合いしていますが、みなさんビジネスモデルがしっかりしており、採算もきっちり取っています。リーマン・ショック以降に購入した物件を、アベノミクスの異次元緩和が始まるころに売却して利益確定した人が多く、ここで潤沢な資金を得た後、得意分野に特化した投資をしている。ブエナビスタの図越寛さんなどはその好例です。