賃貸住宅や関連商品がグッドデザイン賞
その他|2014年10月20日
損保として初、入居者向け家財保険が受賞
2014年度のグッドデザイン賞では、賃貸住宅関連の受賞が多く見られた。
三菱地所ホーム(東京都港区)の『エムアセット』は、2×4工法専用に自社開発した制震システムを搭載。
高減衰ゴムが地震のエネルギーを吸収し抑え建物の揺れを最大50%軽減する。
同賞審査委員は「賃貸住宅の目的を収益性と定めてしまうなら、建築費用は削減される。加えて建物は経年劣化していき、居住者が安心できる耐震強度や制震性が提供されているとは言い難いのが現状だった。この問題を改善するのが本対象である。賃貸のクオリティとサポートの併用で、住み手とオーナーの安心を同時に達成するシステムとして高く評価した」とのコメントを寄せた。
ポラスグループ(埼玉県越谷市)の『fulfeel』は「コンパクトな4戸の住宅を、中庭を囲むように配置させ、一戸の住宅のようにデザインした戸建賃貸。
持家感覚で住みながらも、1つの街としての価値を生み出すコモンスペースを設け、隣人間でコミュニティをはぐくめる仕掛けをつくった。
また、損害保険分野として初の受賞となったのが、日新火災海上保険(東京都千代田区)の『お部屋を借りるときの保険』だ。
賃貸入居者用の家財保険として契約締結、住所変更、家財保険の解約手続きまでインターネットで完結できるのが特徴。
「(略)不動産会社とは独立した本サービスは、インターネット経由で入居者の実情に即した保険プランを立てることを可能にしている。利用者の利便性やコスト削減を追求したビジネスデザインとして評価できる」(審査員評)
住み手の目線を取り入れた商品開発が進むなか、グッドデザイン賞のように、商品をブランド化する取り組みも重要になってくるだろう。