1戸目はサロンなどに活用
遊休不動産の再生事業を手掛けるビジョナリー(神奈川県藤沢市)は9月5日、空き家再生事業の第一弾として、同市でリラクゼーションサロンやイベントスペースで構成する「湘南かたせ家」をオープンした。
空き家の増加が社会問題になっているのを背景に、同社では「空き家を誇れる民家に再生する」という思いを掲げ、価値ある社会資源として有効活用していく「誇民家(こみんか)事業」を立ち上げた。
「湘南かたせ家」は、相続後に使用しなくなった6SLDK(敷地面積318㎡、建物面積180㎡)を改装した。
海に近いことから、「美や健康や楽しみを通じて人々がつながる」ことをコンセプトに、サロンスペースでは、南国バリの伝統的なアロマオイルマッサージなどを施術する。
イベントスペースでは同社が健康や食、文化、芸術に関する催しを企画するほか、地域住民に時間貸しもする。
ホームパーティーや料理教室、会議、研修などの用途を見込んでいる。
誇民家事業では、売買や賃貸、収益分配、プロデュース業務請負など空き家所有者の要望に合わせた契約形態に対応する。
契約後は残置物の撤去、クリーニング作業、リノベーションなどを手掛け、シェアハウスやゲストハウス、タイムシェア型の別荘、カフェやレストランなどへの活用を提案していく。
今後は、地方自治体やNPO法人、不動産会社とも連携しながら、空き家問題の解決に貢献していく方針だ。