勘定科目仕訳機能の特許侵害で
自動会計ソフトの勘定科目仕訳機能が特許権侵害にあたるとしてITベンチャーのマネーフォワード(以下、MF:東京都港区)が同業のfreee(東京都品川区)から差し止め請求訴訟を受けていた件で、8日に第一回の裁判が行われた。
内容は非公開だが、マネーフォワードの自動会計ソフト『MFクラウド会計』が利用停止になれば、それを使用しているオーナーは打撃を受けることになりそうだ。
マネーフォワード側は「特許権の侵害にはあたらない」との主張を堅持している。
広報担当者によると、顧問弁護士と弁理士からは、敗訴になる可能性は極めて低いというコメントを受けている。
仮に敗訴しても、マネーフォワードは『MFクラウド会計』を継続する方針を示した。
「結果を受けてみないと分からない部分もあるが、特許を侵害した部分を改変して、今まで通り使えるようにするつもりだ」(広報担当)。
だが、それが技術的に容易かどうかの質問に対しては、コメントを差し控えた。
クラウドシステムに詳しい原健司オーナー(兵庫県尼崎市)は、「会計ソフトの乗り換えには相当な労力を必要」と懸念していた。
「私が使っているのは別の会計ソフトだが、初期設定が大変。また、コンピュータが取引内容を学習していれば、データの蓄積も失われることになり面倒だ」とコメントした。