東京都江東区に対し家主が訴訟
6日、弁護士の石原一樹氏は東京都江東区に対し、民泊を行うためには旅館業法に基づく許可を受ける義務はないことを確認する裁判を起こした。
国内で同様の訴訟提起は初めて。
石原氏は、「宿泊用に提供された個人宅などに泊まる民泊は、通常4名以下で短期間滞在するものだから、法の目的である公衆衛生は確保できる」。「ホテル営業・旅館営業・簡易宿所営業・下宿営業の4態様が規制対象だが、民泊はこれにあたらない」と主張した。
これに対し、江東区健康部生活衛生課課長今関修由氏は、「宿泊料を受けて反復継続して泊まらせるような形態は旅館業法の許可が必要。民泊は無許可営業で違法だ。訴状が届き次第、対応したい」と回答。
「許可を得ずに原告が民泊を実施した場合について、大阪や足立区で逮捕者がいたがそれと同じことになる可能性があるかどうかは訴訟の中で明らかにしたい」と話した。
石原氏は、江東区に区分マンションを所有するオーナー。
同物件(ワンルーム・23㎡)で定員大人2名子供2名、料金5000円で民泊を行う予定だ。
旅館業法上の許可を受ける必要がないことを確認するため、東京地裁に訴訟を提起した。
「旅館業法の制定当時と比べ、現在の公衆衛生の安全面は格段飛躍しており民泊は同法の規制対象にあたらない。それにも関わらず、保健所や捜査機関は規制している。この現状に警鐘を鳴らし、現行法解釈適用の在り方についても問題提起していきたい」と述べた。