東京都北区 開業1カ月間は稼働率100%
楽器演奏可能マンション企画のソナーレ(東京都豊島区)のグループ会社でサブリース事業を手掛けるアンビエント(同)は、賃貸マンションの一室で簡易宿所の許可を取得したことを4月17日明らかにした。
物件は東京都北区でJR山手線「田端」駅前に立つ『Living Cube田端』。
鉄骨造5階建て全7戸で、許可を得たのは2階の約36㎡ワンルームの1戸。
1泊1万4000円~、4人まで宿泊が可能だ。
通常、賃貸マンションの1戸のみを簡易宿所として申請した場合、廊下などの共有スペースで宿泊者と入居者が鉢合わせてしまうため、区分ごとの許可を取ることは不可能な場合が多い。
しかし、同物件はワンフロアに1戸という構造だった。
さらに、北区ではフロントの役割をするものが必須となっているが、防犯カメラと警備保障会社の駆けつけサービスを利用することで解消できた。
フロントの役割は、宿泊者の緊急事態のときに、救急車よりも早く駆けつけることができる担当者がいなければならないことと捉えているため、警備保障会社で代用した。
物件はもともと1DKで、現在のワンルームに改修し賃貸住宅として入居者を募集したが半年以上、空室のままだった。
民泊施設として運営を開始したのは3月23日で、約一カ月後の4月25日時点で稼働率はほぼ100%だという。
横山健一社長は「東京都北区では、集合住宅の1戸で簡易宿所の許可を得た例は初だと聞いている。同規格の民泊物件が広まるよう手本になれれば幸いだ」と話した。