新社長にトヨタホーム出身の磯貝専務
ミサワホーム(東京都新宿区)は、6月にトヨタホーム出身の磯貝匡志専務が社長に就任、新経営体制下で開発を担う新事業部を創設するなど、戸建て建築に依存しない事業多角化を進める。
12日に行った決算説明会の場で、9年間トップを務めた竹中宣雄社長が退任のあいさつをし、磯貝専務は新社長就任に向けての「ミサワホームは今年50周年を迎える。次の50年に向けた大きな節目の年に引き継ぐのは身の引き締まる思いだ。竹中社長が進めてきた構造改革を引き継ぎ、新中期経営計画を達成し社業を優勢に導いていきたい」と抱負を語った。
2017年3月期の決算は、売上高が前期比0.1%増の3998億円、営業利益が25.7%増の84億円となり、3年ぶりの増収増益となった。
戸建ての受注減を、リフォームやマンション建設、賃貸管理の売り上げでカバーした。
18年3月期は、賃貸住宅の販売強化で4000億円の売上を計画する。
18年~20年の新中期経営計画では、賃貸管理を含めたストック関連事業の事業拡大を進め、グループ企業であるトヨタホームとのシナジーの創出で19年度の売上高4450億円を目指す。
新規事業も強化。資産活用セグメントに入っていた、賃貸管理・複合開発・分譲マンションの3部門と、不動産セグメントだった、買い取り再販・不動産仲介を「まちづくり事業」に統合、20年までに600億円の売り上げを担う収益の柱にする予定だ。
トヨタ自動車(愛知県豊田市)との協業で、モビリティを組み込んだまちづくりも検討している。デベロッパーとしての色合いを濃くしていく。