レオパレスに新たな施工不備発覚
アパート建築大手のレオパレス21(東京都中野区)が7日、新たに1324棟のアパートで壁や天井などに施工不備が見つかったと発表した。
天井部の耐火性能が欠損し危険性が高い物件から優先的に、入居中の1万4443人に住み替えを促していく。拡大する同社の施工不備物件に家主の不安が広がっている。
「レオパレスは賃料を払い続けると主張しているが、かつてのように強引な値下げ交渉をされないか心配だ」と同社施工物件を所有する家主は不安を隠せない状況だ。
東京都内に同社サブリース物件所有するオーナーは、18年5月に界壁で不備が見つかった。一部の入居者に退去してもらい改修工事を始めたばかり。
その工事中に、新たに外壁でも設計図書と異なる施工がされていたことが発覚した。同オーナーは数年前、強引なサブリース家賃の値下げをされている。
すでにサブリース契約を解消し自主管理している中国地方のオーナーは、18年12月に物件調査を受け、界壁に隙間があることが分かった。
「問題はないと言われたが、改修が必要か回答はまだない。入居者からも安全なのか問い合わせがきている」と現状を説明する。
レオパレス広報によると、すでに多くの借主や入居者から問い合わせを受けているという。
同社は18年4月に同社施工物件の界壁において建築基準法違反が発覚した。レオパレスの借主は6割が法人だ。
2度にわたる大規模な施工不備発覚によって法人借主が退去し、新たな入居先に同社施工物件を避ける可能性は少なくない。