中央不動産(東京都千代田区)は、環境配慮と子育て支援、また、「災害発生時も安全」をコンセプトにしたマンション「アンビエンテ経堂」(東京都世田谷区)の入居募集を開始する。戸数は141戸。竣工は来年2月の予定。施工時に発生した東日本大震災を受け、プロジェクトチームが直後に集結。集合住宅の課題をあぶり出し、仕様を変え、設備を充実させた。震災後変化した、災害への意識に応えるとしている。
物件には震災を受け、救援を待つ間、入居者が安全でいられることを主眼にした設備を充実した。共用部に供給する太陽光発電電力でテレビや携帯電話の充電ができるほか、生活用水を確保するため雨水貯蓄槽も備えた。その他、炊き出し用のかまどとなる「かまどベンチ」、非常用のトイレを確保するための「非常用マンホールトイレ」も備える。
震災以前からコンセプトにしていた環境配慮や子育て支援についても設備は充実している。ヒートポンプ式太陽熱利用の高効率給湯器を採用したほか、33戸、共用部に太陽光発電システムによる発電電力を供給する。屋上菜園やLED照明、雨水利用の打ち水散水なども配備する。また、子育て世帯の入居を想定し、民間保育園を1階に誘致。ベビーカーを考慮した広めの玄関、キッチンにいながら子どもを視界にとらえられる間取りの工夫、指はさみ防止扉も一部住戸に設置した。
間取りは1LDK~4LDK、専有面積は42・79~95・75平方m。賃料は13万8000~33万円(管理費込み)。