考え違う経営者が激論展開
「今の賃貸仲介業に手数料分の価値はない」「業界には、まともな社会人が少ない」東京都内で行われた業界団体の集いで刺激的な意見が飛び交った。
完全紹介制で手厚いサービスで知られる賃貸仲介の誠不動産(東京都渋谷区)の鈴木誠社長と、仲介手数料無しのITサービスノマドを運営するアセンシャス(東京都千代田区)の鈴木直樹社長によるトークセッションでの一幕だ。
セッションは今月21日、賃貸仲介事業者達で構成される団体・関東不動産会の13回目の会合で開かれ、100人近い来場者が聞き入った。
「好みを聞いて統計に基づくデータで物件を選んでもらう方が効率が良い」と鈴木直樹社長が語れば、「入居者の選択が間違う場合もある。プロの仲介者はこんな部屋じゃだめですという義務がある」と鈴木誠社長。
ことごとく違う二人の考えに議論は白熱した。
討論は両者のサービスの比較から、仲介の存在意義、課題など多岐に渡った。
セッションを見守った人の中には「人の繋がりが強い地域ではできない事も多い」「都心では有効」など語る人もおり、討論内容からは、賛否両論の声が上がった。