外国人のベトナム不動産投資が解禁
統計データ|2015年07月06日
コンドミニアム着工が急増中
外国人によるベトナム不動産投資が可能になった。
7月1日、同国で改正住宅法が施行され、これまで制限されていた外国人の不動産所有が一部緩和された。
これにより、ベトナムの入国許可を持つ外国企業や外国人は集合住宅1棟のうち30%まで、戸建ては1つの町村で250戸までなら所有でき、賃貸も可能になった。
所有権は50年間で、さらに50年更新できる。
だが、販売開始はまだだという。
ベトナムで不動産会社を経営するエスパシオコンサルタント(東京都中央区)有馬壽志社長は、「法律は施行されたが、50年間の所有権に関する『細則』がまだ出されていないため販売ができない。現地デベロッパーは困惑している」と現況を語った。
細則の発表まで販売しない、もしくは50年間の賃貸権を販売するかどちらかの方法を協議中の会社が多いようだ。
とはいえ、市況は熱を帯びている。
ベトナム国内では昨年からコンドミニアムの着工が一気に進んでおり、富裕層が外国人への転売目的に購入するケースが多いという。
ホーチミン都心エリアのプレビルド物件が平米単価2000ドル程度で購入できるのが魅力と有馬社長は語る。
一般社団法人アジア太平洋大家の会の鈴木学会長は「不動産の自由化に注目しています。とはいえホーチミンに関しては、すでにベトナム人による実需マーケットがある程度確立しているので、解禁で大幅に値上がるようには思いません」と話した。利益を得るためには、物件の見極めが重要と強調する。