ユーザー好みの情報提供し成約率アップ狙う
ビッグデータ解析を行う cocolive(ココリブ:東京都港区)は5月19日、不動産会社向けに、顧客分析サービス『KASIKA(カシカ)』の提供を開始した。営業担当が利用することで、売買・賃貸仲介の成約率を向上させる効果を狙う。
不動産会社の自社運営サイトに訪れた顧客が何を望んでいるのかをカシカが分析。氏名や連絡先を登録した顧客のサイト上での行動パターンを収集し、どんな物件を探しているのか、傾向をグラフで表示する。その内容を、担当営業に画面上で通知するというもの。
通知画面では、ユーザーが入力したエリアや家賃、間取りなどの検索条件から始まり、実際に閲覧した物件ページ、サイトでの滞在時間まで表示する。
グラフ化するのは、物件タイプ、間取り、価格帯、曜日別アクセス、時間別アクセスの閲覧回数などだ。
そのほかアラート機能もあり、ターゲットのユーザーがサイトに訪れた瞬間にメールで知らせる機能もある。また、送ったメールが開封されているか、いつ読まれたかもわかる。
不動産営業担当者が同サービスから得た情報を基に営業活動を行うことで、好みの条件を探るための相談時間を短縮することが可能だ。
導入にかかる費用は利用する社員1人当たり、月額9800円(税別)。初期費用は無料とするが、期間は未定。
想定する利用企業は自社サイトでの集客に注力する中堅以上の不動産会社だ。5月24日時点ですでに6社の不動産会社から問い合わせがあったという。
成約件数を増やすため、まずは不動産会社の成約率上昇の実績をつくっていきたい考えだ。
山本考伸社長は「これまで、顧客一人一人に対しての好みや求めるものを分析するサービスは不動産業界になかったはずだ」と話した。