東京都は賃貸住宅を含める全ての既存住宅を対象に、高断熱窓を導入する改修費用で最大60万円を助成する制度を開始した。8月28日から申し込みを受け付けている。
環境省の「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業」の一環で、補助対象製品に登録されている窓やガラスを、全ての窓に導入することが条件で、複数あるうちのひと部屋だけの改修でも費用の6分の1(最大50万円)を助成する。住宅のオーナーやマンションの管理組合などが対象となり、今年4月以降であれば既に改修を行っている物件でも申請可能。
都は都内のエネルギー消費量を2030年までに2000年比で38%削減する目標を掲げているが、世帯数の増加が影響し、家庭部門の数値は年々上昇。都内にある住居の7割を占めるマンションでも簡易的に行える窓の改修を助成対象にすることで、住宅の省エネ化を進める方針だ。3年間で3000戸、約25億円の予算を見込んでいる。
住宅の省エネ化を進める政策は他にもある。環境省では賃貸住宅を新築・改築する際に省エネ設備を導入する費用を最大30万円補助。また、賃貸住宅の検索時に高断熱性能をキーワードとした検索を可能にすることで、省エネ物件の流通を促進し、二酸化炭素の削減を図っている。今後も、省エネ住宅を促進する取り組みが活発になるだろう。