積水や大和も建築進める
大東建託(東京都港区)は戸建てのネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH、ゼッチ)基準を満たすアパートを竣工し、1日から入居を開始した。積水ハウス(大阪市)は石川県でZEH賃貸を建築中で、大和ハウス工業(同)も企画を進めており、大手を皮切りに環境や入居者の住環境に配慮した賃貸普及の動きが広まりそうだ。
大東建託は静岡県伊豆市で1棟6戸のアパートを完成した。同社によると、集合住宅で戸建てのZEH基準を満たす賃貸物件の完成は国内初だという。ZEHとは、発電と消費の電力が同等になる住宅のことを指す。太陽光発電を行う屋根部分の面積に対して住戸の数が多くなる集合住宅においては、戸建てよりも実現が難しく、今まで賃貸住宅での実例がなかったという。
既存のアパート商品『ルタン』をバージョンアップし、屋根は太陽光パネルの設置容量を増やせるよう、段差のついた招き屋根を採用した。住宅性能については小屋根や床下の断熱性を高めた。窓ガラスには金属膜をコーティングし、サッシは、室外側をアルミ、室内側が樹脂素材の省エネ建材を導入した。太陽光発電設備は21.8kwで、太陽光パネル設置などの建築費上昇分を、太陽光の発電分で相殺できることを目安に開発をした。