エイブルCHINTAIホールディングス(東京都港区)のサポートのもと、学生有志がおこなっている「木造賃貸アパート再生プロジェクト」は、今年初となるリノベーション物件を引き渡した。
物件は京王線西調布駅から徒歩5分の場所に立つ築43年の木造2階建ての物件の1階1戸。洋室6畳、キッチン3・5畳の1Kで、押し入れ部分のふすまを取り除き、室内を広く見せる工夫をしたほか、奥行きを利用した収納にした。また、窓辺にはベンチ型の収納ボックスを配置。窓の外にはベンチを設置し、縁側のような空間をつくった。木部はダークブラウンに塗装。壁は白く、玄関扉は黒く塗装し直した。施工費用は内装約60万円、照明などを付け替えた外装は約30万円。施工費はオーナーが負担する。
4月から学生メンバーは木造賃貸を見学するフィールドワークを行ったり、ディスカッションを行ったりすることで「自分たちならどのように住みたいか」という視点からリノベーションのアイデアを蓄積してきた。今回の物件でも「収納が少ない」「閉鎖的」といった空間の問題点を克服するため、プランを考えた。増設した家具などは大工に依頼したが、壁紙のはがしや塗装などは学生4人が担当。賃料の周辺相場は4万5000~8000円だが、5万5000円で募集するという。