年間400~500件ほどの賃貸仲介を行っているハウスマイル(徳島市)が運営する、VR専門の物件探しサイト『ROOMWARP(ルームワープ)』の閲覧数が倍増している。以前の月間PVは1000ほどだったが、コロナウイルスの影響が本格化し始めた3月以降は2000PVまで増加した。
3月以降は月間2000件に
「3、4月の来店が激減した一方で、『ROOMWARP』のPVが急増している。部屋探しのニーズが減ったのではなく、在宅で探す人が増えているのではないか」と關山晃裕社長は話す。
『ROOMWARP』のオープンは5年ほど前。360度パノラマ画像とVRで室内を確認できる物件のみが掲載されている。6月4日時点で掲載されている物件数は625件。同社のホームページで紹介されている全物件の約3割にあたる。これまでに掲載された物件数は累計で約3000件に上る。現地での内見を行わずに、『ROOMWARP』での内見のみで成約したケースは20件ほど。
また、同社ではIT重説や郵送での契約書、鍵のやり取りなど、非対面で部屋探しから入居までを済ませられるサービスを1年前に開始している。コロナウイルスの影響でIT重説の利用者は倍増したものの利用率は1割ほど。契約書や鍵のやり取りは対面で行うケースがほとんどというのが実情だ。
「非対面での接客を希望する人はまだ少ないがゼロではない。ツールの一つとしておくべきだと感じた。今後は、『ROOMWARP』の掲載件数を増やしたり、ビデオ通話の環境を整備するなどして、非対面での接客を強化していきたい」(關山社長)