DIY決め手でカメラマンが入居
2017年02月13日 | リノベーション
アトリエ兼ねる住居にカスタマイズ
「DIYが好きな人は、センスもあるし家を大切にする。入居すると、建物の価値が上がる」。
こう話すのは、リノベーションを手掛ける中川正人商店(熊本市)の中川正太郎社長だ。
木造2階建て、136㎡の戸建て住居5LDKを土間のある1LDKに改修して、DIYやカスタマイズを自由にできる物件として募集。
これまでは持ち家だった築40年の物件が賃料9万円の設定で工事中に成約した。
BEFORE
入居者がカスタマイズできるように天井や壁、床は下地材のままの状態で残した。
トイレを和式から洋式のものに交換し、庭にはウッドデッキを設けた。
入居を決めたのは、カメラマンの男性だ。
アトリエ兼住宅を探しており、撮影するために十分な距離が取れる広さと、自由にカスタマイズできることが決め手となった。
申し込みが入ってから、入居者の要望で1階の天井を一部抜き、吹き抜けにして光が差し込むようにした。
床や壁は入居者が自ら白い塗装を施した。
中川社長には、賃貸住宅でも、入居者のライフスタイルに合わせた物件づくりがしたいという思いがある。
「カスタマイズできる部屋に住みたいというニーズは一定数あるものの、自由にDIYできる物件はまだまだ少ない。だからこそ、こうした層にアピールできれば確実に入居が決まる」(中川社長)。
今回は、リノベーション済みや田舎暮らしができる物件などだけを扱っているウェブサイトで募集したところ、ターゲットにマッチした入居者が申し込んだ。
総工費は約450万円で、DIYの費用は別途入居者が負担した。