モダンな町屋に若年ファミリーが入居
2016年09月12日 | リノベーション
ふすまの引き戸で柔軟な間取りに対応
町家をリノベーションし、募集から約1カ月で入居を決めたのが石川県金沢市の『石引の町家』だ。
コロコロアーキテクト(京都市)が手がけた。
北鉄バス「小立野」バス停から徒歩3分、木造2階建てで専有面積は約105㎡だ。
間取りは5LDKで、賃料は9万円。
ターゲットはファミリーやDINKSだ。
金沢市内には町家が多く、市としても町家改修に補助金を交付するなど活用を促進している。
ただ、改修する上での制約が多い。
例えば土壁を使用する、床は畳張り、フローリングはこげ茶といったことだ。
BEFORE
「せっかく金沢に住むなら町家がいい」と考えている新婚やカップルは一定数いるが、こうした昔ながらの内装は若年層になじまない。
高橋佳寛社長は「モダンに改修すれば、彼らも興味を持つはず」と考えていた。
そこで、床は合板の上に塗装を施し、ふすまには和のテイストにしながらもビビッドな色づかいのクロスを張った。
特に目を引くのが、山をモチーフにしたクロス。
ふすまの下部に青い山並みが連なるデザインだ。
AFTER
部屋の仕切りは、ふすまを生かしている。
取り外しが可能で、ファミリー世帯にとっては子どもの成長に合わせた柔軟な間取り変更ができるのがメリットだ。
和式の便座を洋式にしたり、カウンターキッチンにするなどし、改修費は約1100万円。
子どものいるファミリー世帯が入居を決めた。
ふすまのデザインが決め手となった。