斜めに掛かるキャットウォークがポイント
2017年06月19日 | リノベーション
相場賃料より2万4000円高で成約
猫共生型物件の企画を行うCrown Cat(クラウンキャット:東京都渋谷区)は1年以上空室が続いた部屋を猫と人間が共に楽しく過ごせる部屋にリノベーションしたところ、1カ月で入居が決まった。賃料は周辺相場よりもおよそ2万4000円高い8万4000円となった。
物件は東武東上線「鶴瀬」駅から徒歩2分に立つ「NECORAS HOME」。もとは一戸建てで築2年とまだ新しく、駅近の好立地であるにもかかわらず、木造建築であることや急行が停車しない駅であることから入居が決まらなかった。近隣には猫が室内で遊べる設備を導入した部屋がなかったことから、需要を見込めると考えた。
ターゲットとしたのは、20~30代の猫好きのカップル。
部屋の広さは39㎡で、間取りは1DK。間取りの変更は行っていない。6畳の洋室横には4畳の物入れがありその上部はロフトになっている。
室内では6畳の洋室に猫向けの設備を付けた。中でもこだわりを持って作ったのはキャットウォークだ。洋室の入り口付近からロフト部分にかけて幅25cmの板を2mの高さに45度の角度をつけて設置した。「入居者にとっても猫にとっても心地よいキャットウォーク」と井川達也社長は言う。
after
before
入居者の視点では部屋を斜めに横断する木材はスタイリッシュに感じる。猫の視点では洋室と扉先に広がるダイニングキッチンの風景を異なる角度から楽しむことができるものになっているのだ。
入居者は2匹の猫を飼育する30代の夫婦だった。斬新なキャットウォークをはじめとした猫専用設備が入居理由だった。工事費は60万円。
「入居後すぐに猫も部屋が気に入った様子であり喜びの声を聞かせてくれた」と井川社長は語った。