空き物件の増加に頭を痛めるオーナーが増える少子高齢化の今日において、単身の高齢者をいかに入居者として迎え入れるかどうかの戦略は、今後の空室対策のトレンドになっていくことは間違いなさそうだ。
アスモ少額短期保険は、資産価値に打撃を与える「高齢者の孤独死」などの諸問題を防ぐ保険を複数扱っている。赤字企業から脱却して5期連続黒字を達成した飛田浩志社長を招き、保険業界の話と戦略について語ってもらった。
がん保険を賃貸で売るエース損保での思い出
飛田 高齢者向けの少額短期保険商品を供給しています。亡くなった後の家財整理や葬儀などの費用を保険でまかなう生命定期保険や、老人ホームの高齢者が入れる保険など、複数扱っています。
亀岡 設立されてからずっと高齢者向けにやっているんですか。
飛田 5年ほど前まではスポーツ保険がメインでした。4年前の2013年12月に介護・給食事業で東証2部上場企業のアスモの傘下に入り、相乗効果を高めるために高齢者向けの商品をいくつか開発し、供給しています。
アスモ少額短期保険
飛田 浩志 社長
1961年生まれ。東京都大田区出身。1985年に独協大学法学部を卒業した後、外資系生命保険会社のアリコジャパン(現・メットライフ生命)に入社。同社退職後、二度の起業等を経て、2010年5月にブロードマインド少額短期保険(現・アスモ少額短期保険)に再就職した。12年4月に社長に就任し、当初年間7400万円の赤字の解消に成功。以降、5期連続単年度黒字を維持。
- アスモ少額短期保険
- 本社所在地 : 東京都渋谷区代々木3―28―6 いちご西参道ビル5階
- 設立 : 2007年3月 社員数 : 6人人 資本金 : 8500万円円
- 事業内容 : 少額短期保険業
経済評論家 亀岡 大郎 氏
大正15年京城生まれ。新大阪新聞経済部長を経て、経済評論家となる。文藝春秋、サンデー毎日など一流紙で、経済・財界問題を中心に、精力的な活動を続ける一方で「自動車戦争」「ゲリラ商法」「IBMの人事管理」などベストセラー多数。