賃貸住宅において必須となっている火災保険。各社差別化をしにくいといわれるこの業界で昨期、売上高約88億円をあげている東京海上ミレア少額短期保険(神奈川県横浜市)。今期は、さらなる生産性向上と販売店の業務効率化で売上高95億円を目指す藤井竜太社長に業界の問題点と今後の展望について聞いた。
基幹システムを刷新し社内外の業務を効率化
藤井 社名のとおり、東京海上グループの保険会社になります。賃貸住宅の入居者向けに火災保険『お部屋の保険ワイド』を提供しています。
亀岡 東京海上とは、古い付き合いになります。40年以上前に週刊誌『サンデー毎日』で記事も書いています。
藤井 そうだったのですか。ぜひ見てみたいです。
亀岡 当時の記事はありますよ。その頃は、山本源左衛門氏(5代目社長・会長)が会長に就いており、菊池稔氏(6代目社長・会長)が社長をしていました。
藤井 私たちにとっては伝説の人たちです。
亀岡 当時は、大学生が就職したい会社ナンバーワンでした。給料日本一ともいわれ、その頃から優良企業でしたよ。菊池氏は勝負にめっぽう強く囲碁は五段の腕前で、当時、最年少名人位だった林海峯(リンカイホウ)に四目置いて対局し、勝利したこともあるほどです。
藤井 そんなエピソードがあるんですね! 26年間、東京海上に勤めていますがそれは知りませんでした。
東京海上ミレア少額短期保険
藤井 竜太 社長
1968年8月2日生まれ。大阪府豊中市出身。1991年に京都大学法学部卒業後、東京海上火災保険に入社、営業部に4年間、法務部に5年、商品開発部に12年、人事部で4年と経験し、2016年4月にグループ会社である同社、取締役社長に就任。趣味は、バンド活動で年数回ライブをするほど。
- 東京海上ミレア少額短期保険
- 本社所在地 : 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1-1 横浜ランドマークタワー35F
- 設立 : 2008年1月 資本金 : 8億9583万3318円円
- 事業内容 : 少額短期保険業、他の少額短期保険会社の保険業に係る業務の代理または事務の代行
経済評論家 亀岡 大郎 氏
大正15年京城生まれ。新大阪新聞経済部長を経て、経済評論家となる。文藝春秋、サンデー毎日など一流紙で、経済・財界問題を中心に、精力的な活動を続ける一方で「自動車戦争」「ゲリラ商法」「IBMの人事管理」などベストセラー多数。