建築需要は緩和傾向

建築費上昇圧力は弱まる見込み
都市未来総合研究所(東京都中央区)は、建築費の動向をまとめた2015年9月号の不動産マーケットリポートを発表した。
主要都市のRC造の建築費指数は、2010年から2011年を底に上昇。
リーマンショク前の2008年のピーク時とほぼ同水準になっており、東京と仙台についてはそれ以上だとしている。
建築費高騰の理由としては、建築資材の値上がりと建設技能労働者不足による、人件費の上昇などを挙げている。
景気の回復、消費税増税の駆込み需要、東日本大震災の復旧・復興工事、円安による輸入資材の価格上昇が、そのまま建築費の高騰に跳ね返った形だ。
2010年から最も上昇率が高いのは仙台で28%と突出しており、次いで東京が19%、最も低いのは広島で12%となっている。
しかし、2014年を境に上昇は一服、現在は高止まりの状態だ。
国土交通省発表の「建設労働者需要調査」によると、民間と公共の建設の増加率が落ち着いていることを背景に、建設技能労働者の過度な不足は解消に向かっているという。
また、建設費の行方としては、建設経済研究所の「建設経済モデルによる建設投資の見通し(2015年4月)」によると、2015年度の民間投資額が25・1兆円で前年度対比1・9%と上昇するものの、政府投資額は16・4兆円で前年度対比8・9%減少し、総計で2・7%の減少により、建築資材や建設労働者の需要が緩和傾向になり、建築費上昇の圧力は弱まる可能性があるとしている。

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