民泊解禁に向け東京都大田区が条例案提出へ

東京五輪視野に宿泊不足の解消目指す
東京都大田区は、マンションなどの空き部屋を宿泊施設として活用する「民泊」を認める条例案を、12月の議会に提案する。
9月29日に行われた東京都都市再生分科会で明らかにされた。
2020年東京五輪・パラリンピック開催に向け、賃貸住宅の空室や空き家などを活用して宿泊施設不足の緩和を図る。
羽田空港があり、訪日外国人の多い大田区は、合計72施設あるホテル・旅館の稼働率が現時点ですでに90%を超えるなど、宿泊施設の不足が深刻な問題になっている。
そこで、都内全域が指定されている国家戦略特区の規制緩和を活用し、問題の解消を図る狙いだ。
対象となるのは、床面積25㎡以上で、台所やトイレを備えるなど一定の条件を満たす物件。
利用は7泊以上が原則で、区への届け出が必要になる。
「特区として認められている以上の緩和をする予定は今のところありません。羽田空港は深夜早朝発着のLCCが増えるなど、すでに訪日外国人が増えているエリアなので早期の対応が求められています」(大田区 生活衛生課 三井氏)
民泊を巡る条例案は、全国に先駆けて大阪府と大阪市が9月の議会に提出している。
10月2日には、大阪市で都市経済委員会が開催され、名簿記入義務や職員が立ち入り調査できることなどを盛り込んだ内容について議論が行われた。
審査では態度決定はせず、10月9日の本会議で議決される予定だ。
しかし、これらはあくまでも国家戦略特区内で行われる規制緩和で、Airbnb(エアービーアンドビー)のような、家主と旅行者をマッチングさせる仲介サイトを活用した民泊ビジネスは、依然としてグレーゾーンの領域を出ないままだ。
旅行者に空き家部屋を貸すとなれば、生活習慣の異なる外国人が日常的に出入りすることになるため、近隣住民に治安面で不安を与えほか、騒音で迷惑をかける可能性もある。
今後、他の特区やそれ以外の地域で緩和が行われるかどうかは、大田区や大阪府・大阪市の状況が大きく影響するとみられる。

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