全国に先駆け来年1月民泊解禁

地元大手シティ・ハウジングが参入表明
東京都大田区で来年1月、国内で初めて民泊条例が施行されることが決まった。
12月7日、大田区議会はマンションや住宅の空き部屋を旅行客に貸し出す民泊を認める条例案を賛成多数で可決し、来年から事業者の募集を開始する。
「今後、民泊が全国的に広がるための第一歩。手本になれるように取り組んでいきたい」。
大田区で賃貸管理・仲介、ウィークリー・マンスリー運営などを手掛けるシティ・ハウジング(東京都大田区)は来年1月の条例施行に合わせ、民泊事業に参入することを表明。同社の佐藤浩平マンスリー事業部部長がその意気込みを語った。
可決された条例案は、
(1)周辺住民に対して事前の周知を行うこと 
(2)緊急時に外国語で情報を提供できること 
(3)必要に応じて区が立ち入り調査できること
(4)7日以上の滞在など、一定の条件を満たすことで民泊事業を認めるとしている。
特徴都的なのは、近隣住民・既存入居者に配慮した条項が多く盛り込まれていることだ。
例えば(1)。
すでに民泊として運用されている物件では、外国人の出入りによって住民が不安を抱き、クレームに発展するトラブルが相次いでいる。
本紙12月7日号で行った管理会社を対象にした緊急アンケート調査でも、不安を抱いた既存入居者からの訴えで無断転貸が発覚した事例を取り上げた。
トラブルの発生を抑制するためには、事前の周知を徹底させ、住民の不安を少しでも和らげることが大切だ。
メイショウエステート(東京都大田区)の落合進マネージャーは、「分譲マンションの1室や賃貸マンションの空室を利用すると、外国人の出入りで住民の不安を煽ってしまう可能性があります。こうしたリスクを回避するため、当社はすでにウィークリー・マンスリーとして運用している物件を利用して民泊事業を行う予定です」と、民泊事業には短期貸し物件が適していると指摘する。
(2)の条項も、住民とのトラブルを防ぐために重要だ。
これは、水回りの事故や鍵のトラブルなどが発生した場合に、外国語で速やかに対応できる窓口の設置を義務付けるもの。
「水漏れ事故が起こると、その被害は宿泊者だけでなく階下の住人にまで及んでしまいます。対応に時間がかかれば、住民とのトラブルに発展する可能性もあります。被害を最小限にとどめるためにも、外国語で速やかに対応できる窓口が必要になります」(大田区役所・政策課)
シティ・ハウジングの佐藤氏は「当面は対応窓口をアウトソーシングしますが、将来的には自社の外国人スタッフで対応できる体制を整え、ノウハウを蓄積したいと思います」と、外部業者を活用した仕組み作りを進めていく考えを示した。

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