社会的弱者の受け皿に空き家・空室を活用

家賃や入居費用の補助を検討
空き家や空室を公営住宅に準ずる物件として活用するための法制化に向けた動きが進んでいる。
国土交通省は1月22日「社会資本整備審議会住宅宅地分科会 第45回」を開催した。
宅地や住宅に関する重要事項の調査審議や、住生活基本計画に関する協議が進められ、今回は法制化に向け目標や施策に関して議論した。
分科会長は東京大学大学院工学系研究科の浅見泰司教授が務めた。
公益社団法人の全国賃貸住宅経営者協会連合会(ちんたい協会)の川口雄一郎会長や、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の末永照雄会長など、約30名が出席した。
生活困窮者や生活保護受給者向けに提供している公営住宅は、地方では空きも見られるが、都心部では入居倍率15~20倍の地域もあり、全体としては不足している。
現在約820万戸とされる民間の空き家や空室を活用することで、公営住宅に入居できずにいる生活困窮者たちの受け入れ先を確保するのが狙いだ。
入居者には家賃補助などを検討している。
国交省住宅局の住本靖住宅政策課長は「公営住宅の管理戸数は、ここ10年は約210万戸台と横ばいで推移している。生活弱者を受け入れるための住宅が不足しているにも関わらず、自治体の財政難などで、新設は進んでいない。この問題を解消したい」と法制化の意義を説明した。
公営住宅に準じた住居にするためには、一定の耐震基準や省エネ基準を満たすことや、バリアフリー化などが必要になる。
法制化が実現すれば、リフォームやリノベーションの促進にもつながるだろう。
今回の分科会では、ちんたい協会が整備推進のためのポイントや、入居審査や強制退去の流れなどを提出した。
本部の稲本昭二事務局長は「賃貸市場の活性化と質の向上のために法制化は必要だ」と語る。
今後は、2月の分科会を経て、3月の閣議決定を目指す。

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