全国初の民泊解禁

空港利用者2000万人の需要見込む
東京都大田区は1月29日、全国で初めて民泊を解禁した。
27日に消費者生活センターで行われた、規則とガイドラインの説明会には定員の倍となる約200名が詰めかけた。
公表された規則とガイドラインの概要をまとめた。
民泊は国家戦略特区の特例を利用して行う。
使用する建物などを同区に申請すると、書類審査や施設検査などを経て、問題がなければ約2週間で民泊事業者として認定される。
規則とガイドラインは、特区民泊の審査基準や指導基準、固定資産税の取り扱い、ごみの排出などについてまとめられている。
利用者と近隣住民の安心と安全を重視した内容だ。
申請前にはまず、生活衛生課や税務署、建築審査課、所轄の消防署への事前相談が必要だ。
また、近隣住民への説明やその内容を詳細に書面化することも求められる。
用途や建物によって設置義務のある設備が異なるため、消防署への相談は「特区民泊を行う」旨を伝えた上で行う必要がある。
転貸で行う場合は、オーナーから転貸許可証と、所有者であることを証明する書類を発行してもらわなければならない。
認定されると区のホームページに公表され、苦情連絡先を書き込むための認定ステッカーが配布される。
ごみの処理方法は外国語で説明する。
事業系ごみとして、廃棄物処理業者に依頼して回収してもらう。
苦情対応もすみやかに行い、近隣住民とのやりとりも記録する。
テロ対策のため、顔写真など滞在者の詳細なデータは3年間の保存し、宿泊中の施設の利用状況も把握しておかなければならない。
非住宅用地となるので固定資産税は上昇する可能性があることを示唆。
物件の1部だけを利用する場合など、さまざまなケースが想定されるため情報収集の段階だ。
杉坂克彦健康政策部長は「現在違法状態で運営されている民泊を減らして、旅行者と近隣住民に安全で安心な環境を整えたい。大田区は羽田空港を抱え、利用者は年間2000万人を越えようとしている。ホテル稼働率はパンク状態なので、我々がやらなくてはいけないと思っている」と使命感をあらわにした。
また、今井健太郎政策課長は「大田区がお墨付きを与えるので、現在、無許可で営業している人は是非認定を受けて欲しい」と述べた。 
都内で温泉地として有名な大田区は、民泊利用者に銭湯利用券や割引券の配布、用具のセットや温泉街マップなどを用意し、補助金を出すことも表明。
「ネットでの口コミ効果は大きいと考えているので『大田区を利用してよかった』という意見が書き込まれることを期待している」(今井健太郎政策課長)。
ようやく解禁された民泊だが、宿泊7日以上の規定は現実に即していない。
昨年Airbnb(エアビーアンドビー)が発表した民泊利用者の平均宿泊日数は3.8泊だった。
観光庁は外国人旅行者の4割が7日以上滞在しているとするが、同じ場所に泊まり続けているとは考えにくい。
日数規定については、さらなる検討が必要だろう。

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