民泊 180日規制の撤廃ならず

管理会社5割が「参入しない」
内閣府は2日、民泊の年間提供日数を180日以下とする規制改革事項を閣議決定した。
この決定をもとに、法整備がすすむことになる。
空室の民泊活用を目指していた賃貸業界は強い不満を示している。
三好不動産(福岡市)の三好修社長は「民泊をやるなという国からのメッセージだ」と、閣議決定へ怒りを滲ませた。
内閣府が公表した民泊に対する閣議決定事項には、先月19日に規制改革会議が提出した草案の内容がそのまま盛り込まれた。
賃貸業界は25日に要望書を提出するなど制限の撤廃に向けて動いたが、180日規制は覆らなかった。
決定を受け、本紙が3日、管理戸数1万戸以上の管理会社約50社に対して民泊事業への参入の可能性を聞いたところ、「可能性がある」と回答した管理会社は3割に留まった。
5割の管理会社が参入を明確に否定し、2割は検討中だった。
180日規制は、海外の事例を参考にしておりイギリスは90日以内なら建物の転用許可が不要とされるほか、米国サンフランシスコは貸出を180日以下としている。
決定した日数制限はあくまで上限で、今後180日からさらに短縮される可能性もある。
日数制限以外にも、管轄する省庁らが加わって議論する検討委員会などでさらなる規制がかかることもあり得る。
法案化に向け、国会でも審議する。
内閣筋は「規制改革については早期に決着すべきという方針がある」といい、臨時国会で、法案化される可能性を示唆した。
遅くとも通常国会が開かれる来年1月には民泊法が可決される。
賃貸業界の支援を受ける自民党議員は「閣議決定されれば、そのまま法案化されるという危機感がある」と語った。
三好社長は「制限下では、黒字化するのは難しい」と語り。
「逆に違法に民泊を行う業者が増えるのではないか」と懸念する。 
全面解禁の期待から一転、窮地へと追い込まれた民泊議論。
業界には失望感が広がっている。
正式に法律が施行された後には、年間通して180日以上民泊を運営する際は旅館業の許可が必要となる。
他に、東京都大田区や大阪府などの特区民泊として、物件ごとに許可を取り、6泊7日以上の滞在客に提供する選択肢がある。

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