違法民泊運営者が暴行事件

新法施行に向け取り締まり強化
福岡市中央区の集合住宅の1室で民泊事業をしていた男性が、宿泊者に暴行した疑いで逮捕された。福岡市への取材で犯行場所になった民泊施設は簡易宿所の営業許可を取得しておらず、違法物件だったことが19日に分かった。住宅宿泊事業法(以下、民泊新法)の施行を控えるなか、違法民泊施設の取り締まりが強化される。
被害を受けたのは韓国人の女性で、友人と2人でこの部屋に泊まり、容疑者と酒を飲んでいた。容疑者は2人が寝たあと、被害者の女性を狙い、暴行を加えたという。福岡市によると逮捕された男性が運営していた民泊物件は、これまで近隣住民からのクレームもなく、運営していること自体を市では把握していなかった。保健所では近隣住民からのクレームがあれば調査し、無許可営業の場合は指導を行っている。
福岡市は、16年12月1日に福岡市旅館業法施行条例を改正した。市内のホテル不足を補うため、一定の条件を満たした場合にフロントの設置義務を免除するなど簡易宿所の取得要件を緩和し、取得を促進していた。福岡市は特区民泊の制度は活用しておらず、民泊新法が施行されるまでは、旅館業法が適用される。規制緩和後、簡易宿所の営業許可取得数は増加し、17年3月末時点で69件。Airbnbに掲載されている物件数は1600件ほどあるため、ほとんどの施設が簡易宿所の許可を得ずに貸し出されていることになる。
福岡市では今回の事件を受けて再発防止のためにも、違法民泊事業者の取り締まりを強化していくつもりだ。
来年1月をめどに施行される民泊新法では、違法民泊事業者は旅館業法に抵触することになる。その措置は今後、重たくなる見通しだ。旅館業法が改正されれば、許可を得ず民泊を行った場合、これまで3万円以下の罰金だが、100万円以下まで引き上げられる。
東京五輪開催に向け外国人旅行者のさらなる増加が見込める。安心かつ安全に利用することができる民泊施設を普及させるため、違法民泊事業の取り締まりを強化しなければいけない。

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