民泊施設へのプロデュース開始

民泊転貸可能物件ポータルサイト『民泊物件.com』を運営するスペースエージェント(東京都渋谷区)は合法の民泊・宿泊施設へのプロデュースとブランド付与サービスに着手し、3月中に第1号案件を東京都墨田区押上で稼働する予定だ。
同社の独自ブランド『SPACE INN(スペースイン)』を付与するもの。家主や企業が所有する不動産を民泊運営用に貸し出す際に、より高い金額で借り手が付くように物件をプロデュースする事業や、『民泊物件.com』での民泊運営事業者の募集、運営開始後のプロデュース事業などが含まれる。
不動産の収益性を高める新しい貸し方として、民泊運営事業者に部屋や建物ごと賃貸する仕組みを家主や不動産会社に提案していく。民泊運営をすると賃貸住宅として運営するより高い収益が見込めるためだ。
押上の第1号案件は、もともとマンションとして建設していた建物を1棟丸ごと旅館にコンバージョンし宿泊事業者に賃貸する。東京メトロ半蔵門線「押上」駅から徒歩2分、RC造7階建てで、25.2㎡ワンルームの17戸。2017年12月に完成している。同社のマーケティングによると、賃貸住宅として賃貸した場合、1部屋あたりの月額家賃収入は10万円程度だが、『SPACE INN』ブランドを付与し宿泊事業用物件とした場合、1部屋あたり月額13万8000円で宿泊事業者に貸せる試算で、大きな収益が見込めるという。実際に1棟17部屋が月額約240万円の賃料で成約した。『民泊物件.com』の募集では2週間で5件の反響があり、すぐに成約に至ったという。
今後はコインロッカーやレンタルサイクルなど「高くても借りたいと思えるような付加価値も提供していく」と出光宗一郎社長は語る。
『民泊物件.com』の会員数は約1万3000件で、現在も月に約600件ずつ増えているという。自治体による厳しい規制が検討されているが、「民泊をやりたいという熱は冷めていない。複数の物件を運用したいリピータも多い」(出光社長)と市場を分析している。


また同社は10日、ベクトル、マーケットエンタープライズ、ショーケース・ティービーのコーポレートベンチャーキャピタルであるShowcase Capitalを引受先とする第三者割当増資を完了し、数億円規模の資金調達を実施したと発表した。主力事業の『民泊物件.com』サイトのリニューアルに加え、1月中にアプリケーションをリリースする。オーナーに民泊を禁止する建物を登録してもらうことで、民泊可否情報を集約する「民泊物件ライブラリ」の提供とデータ収集も進める構えだ。

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