貸家着工数、3年ぶり減

国土交通省は4月27日、平成29年度の建築着工統計を発表した。賃貸住宅の新築着工数は41万355戸と前年度比4%減で3年ぶりに減少した。
地域別でみると、首都圏は14万8557戸で前年度比3.4%減、中部圏は3万9736戸で2.9%減、近畿圏は5万8442戸で2.4%減だった。最も下げ幅が大きかったのは「その他地域」で、16万3620戸の同5.3%減。県別で下落幅が大きかったのは、福島県で5983戸の同28.6%減、次いで鹿児島県で3843戸の同23.8%減だった。2016年に震災が起こった熊本県は6350戸で同22.9%増と唯一20%を超え、戸数が増えた。


2017年からアパートローンの引き締めによる影響で着工数が減少したと考えられる。マイナス金利政策で低金利融資が続く中、収益用不動産の購買需要の高まりに合わせ新築物件の開発が進んでいた。金融庁によると、16年に全国の金融機関が新規に貸し出した不動産融資額は前年を15.2%上回る12兆2806億円で、統計がある1977年以来、過去最高。内訳をみると、アパートローンなどの「個人による貸家業」の項目も堅調だ。対して17年は前年比5.2%減の11兆7143億円。
金融庁が金融機関への立ち入り調査の方針を示す「考査の実施方針」の17年度版には、不動産向け融資のリスクを点検する旨が示されていた。事業性を見極めた適切な融資を行うよう地銀を中心とする金融機関に通告がなされた結果、審査基準が厳しくなった。

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