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大阪地震 大東、4日で建物確認完了

18日7時58分頃に大阪北部を震源地とする最大震度6弱の地震が起こった。建物の破損、エレベーターやガス・水道など生活インフラが止まるなど賃貸住宅も被害を受けている。地震や大雨など全国で起こりうる災害発生時に、管理会社やはどのような対応をすべきだろうか。
総務省消防庁が21日に公表した被害状況は死者5人、負傷者415人、住宅は半壊10棟、一部損壊1099棟だった。水道やガスなどが止まるなど生活インフラも大きく乱れた。大阪ガスによると茨木市、高槻市、摂津市、吹田市で合計11万戸以上のガス供給を停止、20日までに開栓したのは3965戸にとどまる。導管網の復旧は累計で5万6418戸まで進んでいるという。
被害が大きかった茨木・高槻エリアを中心に約7400戸を管理する三島コーポレーション(大阪府茨木市)では、地震発生直後から現場の状況確認を行った。新築であっても配水管のずれや給湯器の破損、外壁のひび割れ、屋根の落下などが発生していたという。
建物管理のKeishin(ケイシン、大阪市)に19日、取材をしたところ対応に追われていた。管理会社から、豊中・千里山地区の賃貸住宅で給水管から水が大量に噴き出していると連絡を受け、水道改修会社に電話を掛けたが全くつながらず、オーナーに判断を仰ぎ止水した。「その後、水道改修会社と連絡がつながったが一部が破損しており、復旧に時間がかかりそうだ」と伊地知祐樹課長は語る。
中小規模の管理会社の多くは災害時の対応マニュアルなどを用意しておらず、社員や入居者、オーナーの安否や管理物件の被災状況の確認が難航しているようだ。
大手管理会社では、東日本大震災や熊本地震など過去の大規模災害から対応マニュアルを改善している。
大和リビングマネジメント(東京都江東区)では東日本大震災以降、オンラインストレージサービス『Googleドライブ』を活用。全社員が閲覧と書き込みをできるページを作り、現地の状況をリアルタイムで把握することが可能。災害対策本部が災害装備品の送付や応援派遣の必要性などを的確な判断できるようになった。2017年の九州豪雨災害後は、管理物件やオーナー宅の位置が確認できるマップを作成し、Googleドライブで共有。今回、社員や事務所の安否確認、被災状況は地震発生から2時間以内に完了することができた。
大東建託グループ(東京都港区)も東日本大震災を機に全社内で共有している初動対応マニュアルの改訂。熊本地震時は現地の声をもとに、災害用備蓄品の見直しを行った。今回の大阪での地震発生後は、大東建託はオーナーと建築中物件、大東建託リーシングが入居者、大東建託パートナーが管理建物の安全確認をそれぞれ分担して迅速に行った。
その結果、建築中の138件の現場は地震発生当日の午後に、管理物件の2313棟は発生3日後には全て安否確認を完了した。


仙台・今野不動産災害対応策を助言
「地震発生直後、仙台市の今野不動産から災害時の対応について電話で教えてもらった」と語るのは、穂積グループ・レント管理(大阪府茨木市)の景山道代社長。電話をしたのは今野不動産(宮城県仙台市)の今野幸輝専務代表取締役だ。東日本大震災を経験し、2年前の熊本大震災でも現地の災害対策チームに加わった。「今後起こりうることや、入居者への連絡方法などを説明してもらい。とても役立った」と景山社長は語る。
レント管理は大阪北部を中心に約4600戸を管理する。管理物件は水漏れや断水のほかに、屋根瓦の落下、外壁が崩れる被害が多く発生した。しばらく電話がつながらなかったが、入居者とのLINEグループを活用していたため、安否確認や通達の手段があったことが不幸中の幸いだったようだ。電話がつながるようになると入居者から1日200件以上の連絡を受けた。風呂やトイレが使えない状態のため、自社所有のオール電化住宅や管理物件でガスや電気が通じている空室を開放し、入居者に無料で使用してもらう準備を進めた。これは今野専務のアドバイスだ。物件の掲示板に張り紙をして、入居者に伝達することも教わった。
今野専務は関西エリアの管理会社10社ほどに連絡し、災害時対応についてアドバイスをした。「入居者の不安を大きくさせないために初動が重要。今後は余震にも気を付けなければいけない。崩れそうな壁や屋根の付近は立ち入り禁止にしていくべき」と注意を促す。

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