パート比率4割 単純作業を依頼

1万6562戸を管理するクラスコ(石川県金沢市)は小村典弘社長がトップに就任してから3年で、管理部の残業時間を36・5%減らすことに成功した。
それができた理由には大きく2つある。1つは自社で業務効率化のアプリケーションを開発し、日々の業務に活用している点だ。2つ目はパートの採用を強化し、社員に集中していた業務をパートにシフトしていったことである。
小村社長が社長に就任してから古参の社員などが一気に辞めた。
「パートに任せられる業務は何かを棚卸しした」と小村社長は振り返る。その時に考えたのはタブレットやスマートフォンを使い手順通りに進めていけば、業務が完了する仕組みができればいいということだった。
インターネット経由で作業したデータを社内システムに取り込めることで、一度会社に戻ってから紙にメモした内容を入力し直すといった2度手間をどれだけ省くかが業務効率化のポイントになると考えた。


16年から導入をスタートした建物点検アプリでは、どの箇所をどの順番で確認するか、作業が終わるごとにチェックをつけて漏れがないようにした。写真はタブレットやスマホで撮影すると、そのまま社内のシステムにアップロードされ、オーナーへのレポートのフォーマットに情報を入れ込めるため、新たに資料を作成する必要がなくなった。
同社の管理部門は現在、社員33人、パート27人が在籍。退去時精算、クレーム対応、建物点検などを行う管理サポート課では、社員22人、パートが23人と社員の数を上回る。
3年で会社全体の従業員数のうちパートの割合を倍の4割にまで高めた。入力業務や点検などの作業についてはパートが担当。
満室コンサルティングや、オーナーセミナーでのプレゼンテーションなどについては社員が担当するなど、役割分担を進めている。
管理戸数は1年で500戸程度増えたが、社員の人数は変えずにパート人材の活用で運営できる企業体制を作っている。
小村社長は「今後は、単純作業はアプリやソフトを使い、その統括をAIが行う状況になる。人がやるべき仕事は、顧客を感動させるような、おもてなし、提案、アイデアの発案などに向かっていく」と語った。

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