スルガ、家主265人との交渉停止

SS被害弁護団は12日に、東京地方裁判所の司法記者クラブで会見を行い、スルガ銀行側が交渉をやめた旨を公表した。交渉に対応してきたスルガ銀行の代理人弁護士が辞任を表明。引き続き窓口を担当している弁護士にも当初12日に行う予定であった交渉には出るなとの指示が銀行からあった。SS被害弁護団は、スルガ銀行から融資を受けスマートデイズのシェアハウスを購入した家主265人から委任を受け、3月からスルガ銀行との直接交渉を行ってきたが一方的に交渉を打ち切られた形になった。
会見では、スルガ銀行が交渉に応じなければ強行手段に出るとした。シェアハウス関連融資の不正に関与・関知しうる立場であった岡野光喜前会長や有國三知男新社長も含めた役員と元役員16人に対し、委任者への融資額350億円相当の損害賠償請求を行う。さらに、委任者の中には株主もいることから、スルガ銀行の監査役に対し株主代表訴訟を提起する。
同弁護団の河合弘之弁護団長は「第三者委員会(以下、三者委)の報告を受けて被害者であるオーナーに謝罪をし、抜本的な解決策を提案するかと思ったが、交渉の窓口を切ってくるという暴挙に出た。今回の損害賠償請求などの提起は、そこまで追い込まないとこちらの痛みが分からないと考えたからだ」と語った。同弁護団は被害者の違法債務を融資担保であるシェアハウスの代物弁済でゼロにする主張を貫く。


スルガ銀行側は、今回交渉をやめたことについて「新しい経営陣へ代わり、今後の対応については検討中。お客さまとはこれまで同様、その状況を踏まえて個別面談により真摯(しんし)に対応していく」と回答し、個別対応にこだわる姿勢だ。7日に行われた記者会見で有國新社長は同弁護団の主張について応じる可能性があるかとの本紙の質問に対して「応じることはできない」と発言した。東京オフィスに50人体制でシェアハウス顧客等対策室を設置しリスケジュール受理や金利の引き下げに応じている。現在6割強のオーナーと返済条件の変更手続きが完了しているという。
同弁護団に委任するオーナーからは「弁護士が辞任したのは勝ち目がないと考えたとも捉えられるし、交渉を引き延ばすためとも受け取れる」「三者委の発表は思ったより踏み込んでいたが、これ以上の真相解明は警察に頼ることになるのだろう。弁護団の取る方法がベストだと考えている」との声が上がった。
(続きは本誌で)

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