京都市で民泊営業停止命令

京都市は19日、無許可で民泊運営をしていた代行会社のエクソン(大阪市)に営業停止の緊急命令を出したことを公表した。命令は14日付で、対象になったのは下京区にある分譲マンションの1室だ。
エクソンの中島正晴社長は20日、本紙取材に対応し違法行為を認めた上で、「京都市で旅館業の許認可を得た簡易宿所3室と無許可だった16室を運営していた。16室はすでに営業を停止し、2年以内に簡易宿所も撤退する。京都では今後事業をしない」と明かした。
京都市職員は「エクソンは業務改善の兆候が見られず悪質と判断し営業停止命令に至った」と経緯を話した。市では8月上旬にエクソンが同市伏見区で無許可運営する民泊施設を把握し、改善を求めた。その際、ほかに無許可運営している疑いがある15室の建物名を伝え、是正を促した。これを受けエクソンは8月15日に、京都市内にある無許可施設の営業をすべて停止すると誓約書を提出した。しかし同29日、下京区の無許可施設に宿泊していたマレーシア人3人が料理中に火災報知機を作動させ、近隣住民が119番通報をしたことで無許可運営を継続していた事態が発覚。市はエクソンに営業停止を緊急命令した。


中島社長は「誓約後、無許可施設の営業をやめようと予約を取り消していたが、返金が間に合わず宿泊させてしまった」と説明。同社は東京や大阪、沖縄でも特区条例や旅館業に基づいた民泊物件を約100室運営している。市から指摘を受けなくても届出をしなければ旅館業法に違反すると理解していたはずだが、同社では許可が取れるまでの期間はウィークリーマンションのように定期借家契約を結んで運用していたと主張する。しかし、市に宿泊行為とみなされ旅館業法に違反すると判断されため、撤退する意思を8月15日に示した。宿泊していたマレーシア人と定期借家契約を結んでいたとはにわかに信じ難い。
市の担当職員は「同社の運営施設は近隣住民からの苦情が以前から多かった。運営体制にも問題があったように感じる」と話していた。
なお、京都市は18日、違法民泊の疑いのある施設数を公表している。調査を始めた2016年4月から18年8月末までに無許可営業の疑いがあり調査指導を行った2259件のうち1845件が営業を中止または撤退していたことが分かった。京都市では16年7月に民泊に関する相談窓口を設置。窓口に寄せられる苦情や相談を基に調査をしていた。相談件数は月に120件ほどあり、ここ数カ月でやや増加傾向にあるという。

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