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スルガ銀行行政処分 家主の借入元本減免可能性高まる

スルガ銀行で融資を受け事業が破綻したオーナーに借り入れ元本減免の可能性が見えてきた。
金融庁が5日に公表したスルガ銀行の行政処分の内容には、金融ADRの活用を含めた家主に適切な対応を行うための態勢の確立を実行することが明記された。それを受けスルガ銀行は「必要に応じて金融ADRや民事調停等の手続きを利用し、元本債権を一部放棄するなど、当社においても相応の負担に応じることとしている」と発表した。


すでに動きも出ている。ガヤルドのオーナーから委任を受ける村田・若槻法律事務所(東京都千代田区)の足立格弁護士と、東雲総合法律事務所(東京都中央区)の池田大介弁護士は、スルガ銀行に対しては金融ADRを検討。スルガ銀行の役員やガヤルドなどの関係者に対しては民事訴訟を行っていくと10日の本紙の取材で明らかにした。ガヤルドの案件では、スルガ銀行が57件の融資を行ったが、販売したアパートが建設されないまま事業が破綻した。
足立弁護士は「金融ADRを申し立てるために、現在行員の住所など証拠集めを進めている。金融ADRの際にも訴訟と同じくあっせん委員を納得させる証拠によりどれだけ元本が減免されるかに影響していく」と話した。
一方、スルガ銀行スマートデイズ被害弁護団はスルガ銀行への行政処分が発表された5日に会見を開いた。スマートデイズのシェアハウスを購入しスルガ銀行から融資を受けたオーナー260人から委任を受ける。同弁護団は「スルガ銀行はこれまで行っていた交渉を一方的に打ち切り、再三にわたる申し入れに応じず、極めて不誠実。本件処分の内容を真摯(しんし)に受け止め、当弁護団との協議に応じる責任がある」と発表した。担保のシェアハウスをスルガ銀行に渡す代わりに借り入れをゼロにする代物弁済による解決を主張。スルガ銀行は「個別対応にしか応じない」と主張し交渉は止まったままだ。同弁護団は直接交渉に応じない場合には、関係役員に対して350億円相当の損害賠償請求等を起こすという。
≪金融ADR≫
金融ADR制度は、金融機関との取引に関して、利用者と金融機関との間でトラブルが発生したときに、当事者以外の第三者(金融ADR機関)に関わってもらいながら、裁判以外の方法で解決を図る制度。金融分野に見識のある弁護士などからなる紛争解決委員が和解案を提示し解決に努める(政府ホームページを基に作成)

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