家賃保証会社に被災者対応指針

公益財団法人日本賃貸住宅管理協会(以下、日管協:東京都千代田区)の家賃債務保証事業者協議会は17日、大規模な自然災害の多発を踏まえ、「被災者への家賃債務保証業務に関する対応指針」を策定した。9日に同協議会の会員72社、12日には日管協に加盟する全ての会員へ通達した。
同指針は、家賃債務保証会社に対し、災害時に被災者からの保証契約申し込みなどの業務対応において配慮を求めるもので、大きく3つの項目からなる。


まず、入居申し込み・契約前の対応について示した。1つ目は、罹災(りさい)証明書などにより、みなし仮設住宅の入居基準を満たす可能性がある場合は家賃債務保証契約が不要となるため、みなし仮設住宅が適用されるかを入居希望者に確認すること。2つ目は、自宅損壊による書類の紛失や行政機能の低下などによって必要書類の取得が困難な際に、事後提出を認めるなどの配慮。3つ目は、入居申込書を保証審査申込書の代替として利用するなど、保証審査手続きの簡略化。4つ目は、資金確保が困難な場合の保証委託料などへの配慮。
続いて、契約期間中の対応に関して、1つ目は、被災者が住む物件の倒壊・滅失状況によって賃貸借契約の解除や賃料の減額が適用される可能性を踏まえて、賃主や管理会社と連携して物件の状況を確認すること。2つ目は、家賃の振り込みが滞った場合の契約者への滞納通知や督促の対応への配慮を促した。
さらに、みなし仮設住宅については、最長2年間の契約期間が満了して通常の賃貸借契約に移行する際、被災者が貸主から家賃債務保証の利用を求められた場合は、同指針にある入居申し込み・契約前の対応を確認するよう求めた。
日管協は17日の会見で「家賃債務保証の社会的役割と被災者の住宅支援という社会的意義の必要性から策定した。拘束力はないが、災害時の家賃債務保証会社のあるべき姿を示すものであり、指針として明確に表し周知することに意味がある」と指摘。近年、自然災害の頻度が高まり、住まいを失う人が各地で増えていることから、被災者が早急に住まいを確保して平穏な生活を営めるよう十分な配慮をしてほしいと述べた。
また、被災者の入居促進、トラブル防止においては管理会社の協力も大事とし、家賃債務保証会社と管理会社が連携を密に取ることの重要性も強調した。

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