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【賃貸住宅フェア 2018in名古屋 セミナーレポート】ベテラン家主が語る不動産投資の真実[メガ大家の光と影] 

ベテラン家主が語る不動産投資の真実[メガ大家の光と影] 
沢孝史オーナー(静岡県静岡市)

不動産投資の流れを振り返りつつ、今後どのように動くべきなのかを考えてみましょう。まず2002年から05年は、『金持ち父さん貧乏父さん』シリーズを皮切りとする本が出版された不動産投資の黎明(れいめい)期です。この頃は「バブル崩壊でイメージは悪いけれど、不動産投資も悪くないのではないか?」という問いかけをした時期と言えるでしょう。
その後、さまざまなセミナーが開催されますが、08年頃、メガ大家の名付け親である寺尾恵介さんたちが始めたセミナーから、多くの不動産投資家が輩出されました。そしてこのあと起こるリーマン・ショック以降、のちにメガ大家と呼ばれる人たちの多くが物件を購入しています。また、この時期のセミナーにはノウハウが詰まっていましたが、ピンとくる人とそうでない人がいました。同じセミナーを聞いても、そこからヒントを得た人だけがメガ大家になれたのです。
そもそもメガ大家にはいくつかの定義がありますが、私がもっとも重視するのは、適切な出口、つまり利益確定して採算を取りながら不動産投資をしているかどうかです。それができなければ、いくら規模が大きくても影のメガ大家になる危険性が高い。私も最近メガ大家といわれる人たちとお付き合いしていますが、みなさんビジネスモデルがしっかりしており、採算もきっちり取っています。リーマン・ショック以降に購入した物件を、アベノミクスの異次元緩和が始まるころに売却して利益確定した人が多く、ここで潤沢な資金を得た後、得意分野に特化した投資をしている。ブエナビスタの図越寛さんなどはその好例です。


光速不動産投資で有名な今田信宏さんも光のメガ大家ですが、アベノミクスの異次元緩和以降、その手法をまねた仲介業者にだまされることで、影のメガ大家が量産されています。仲介業者の手口としては、二重契約、残高偽造、消費税還付、多法人スキームの4点セットが挙げられます。今では規制が厳しくなりましたが、当時はこれで物件が買えたのです。
ただ、そうした仲介業者の影響だけでなく、影のメガ大家になる人には以下のような特徴があります。まず物件を適正価格よりも2~3割高く買い、金利も2~4%と高い上に返済期間が長い。さらに取引銀行が多く自己資金は少額です。お金を貸してくれるところならどこでもいいので、物件の立地が広範囲に散っているのも特徴です。
これに対し光のメガ大家になる人は、物件を適正価格で買い、しかも長期保有可能な利回りで買っています。金利は0%台で、取引銀行は数行に絞り、自己資金は潤沢。物件の立地もビジネスモデルに合わせて特定範囲に限っています。
また、「家賃収入1億円」といった表面的なキャッシュ・フローを重視する人が多いですが、実際にどれだけ利益があるのか把握していないと空室率の増加や家賃の値下げなどが起きた場合に損失が出やすい。さらに元金の返済比率も注意しておく必要があります。
リーマン・ショックの買い場や異次元緩和の売り場など、投資に大きく影響する時期は確かにあります。ですが時期に関係なく、採算が取れる価格で物件を購入することがもっとも重要です。イメージとしては、物件を購入すると借金という鬼が追いかけてくる。それでも借り入れ金が少なく金利も低ければ、鬼から逃げやすい。リスクとリターンが1対1の投資なら、不動産投資に限らずやらないほうがいいわけで、リスクを限定してそれ以上のリターンがある場合のみ投資すべきです。不動産投資は物件をいくらで購入するかを自分で決められるわけですから、そこでリスクを最小限に抑えることがポイントなのです。

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