異業種勉強会を開催

神奈川県川崎市を中心に5棟66戸を所有する越水隆裕オーナー主宰の勉強会『コシガタリ』が1月24日、同市内のシェアオフィスnokuticaで行われた。
第38回となる今回は『福祉をひらく』をテーマに、神奈川県愛川町の社会福祉法人愛川舜寿会ミノワホームの馬場拓也常任理事が講師を務めた。
馬場氏は元イタリアの高級アパレルブランドの社員という異色の経歴を持ち、2010年に2代目経営者となった。
家業を継いだ当初はごく一般的な塀に囲まれた介護老人福祉施設だった。
16年に同所からほど近い知的障がい者施設で元職員が19人を刺殺する事件が発生。
この3カ月後、建物を取り囲んでいた塀を解体した。「私のところで事件が起きてもおかしくなかった」と馬場氏は語る。
この事件が転機となり、空間を開いて、地域の人たちを引き寄せていく必要があると方向転換したという。


道行く人からも見える施設で、カボチャの解体ショーやハロウィンパーティーを行うほか、施設に隣接する駐車場で夏祭りを開催。
毎年、約800人の近隣住民が集まる地域最大のイベントとなった。
祭りで出店の売り子を務めるのは入所者らだ。高齢者と地域の子どもや大人と触れ合う機会をつくっている。
「毎日、”ありがとう”という側にいる生活はしんどい。一番いいのは”ありがとう”といってもらう側にいること。
高齢者も誰かの役に立っている、そうした体験の積み重ねが生きがいにつながる」と話した。
また、介護の仕事には「虫の目と鳥の目」が必要と馬場氏は語る。「子育てと一緒で、昨日と表情が違うなどという、絞り込んだ目で見ることが必要。
だが、盲目的になりやすい。鳥の目で社会を俯瞰(ふかん)すること、街にどういう風景をつくっていくのかという視点が同時に求められている」。
主宰の越水オーナーも、「業界こそ異なるが、賃貸経営とも重なる部分がある。今後もこうした会を続けていきたい」と語り締めくくった。
当日は家主らを中心に30名が参加した。

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