定額制の多拠点住み放題続々

定額制で全国に点在する賃貸住宅に短期で住み替えられる「多拠点住み放題サービス」が4月から2社で始動する。
賃貸住宅を多数の利用者でシェアするライフスタイルを確立し、地方の活性化につなげていく。
アドレス(東京都千代田区)は18日、全国の賃貸住宅を対象にした定額制住み放題サービス『ADDress(アドレス)』の戦略発表会を開催した。
同サービスは、月4万円で同社が運営する賃貸住宅を対象に、短期間、複数の場所に移り住めるサービスだ。


会員は本人確認や反社チェックの後、アドレスが運営する物件のドミトリーの固定ベッドで賃貸借契約を締結。
専用サイト上で予約すると、4月からオープンする8都県11カ所の賃貸住宅の個室に予約日から暮らせる。
1カ所の利用は最大1週間まで。個室は家具・家電とシャンプーやボディソープなどのアメニティも置いているため、身一つで住む場所を変えられる。
個室部分は会員同士の共同賃貸借契約となる。
各拠点には個性的な建物を用意。目の前が海という千葉県南房総市の元民宿や、静岡県南伊豆の温泉付き別荘など、都心とは異なった暮らしを提供する。
同社が重要視するのは利用者と地域とのコミュニティ形成だ。
各物件に「家守」というエリアマネージャーを置き、各拠点の共用部で地域住民も交えたイベント開催や地域ならではのレジャー・産業体験も紹介。利用者と地域の橋渡しを行う。
提供物件には、アドレスの自社保有や1棟サブリースに加え、シェアハウス1室単位のサブリースなどで運営。
リノベーション費用を同社が出す代わりにサブリース家賃を低めにする手法も検討する。
物件開拓は不動産情報サイトの『R不動産』や空き家のリノベーション再販事業を行うカチタス(群馬県桐生市)と協力していく。
アドレスの佐別当隆志社長は「事前会員登録で1100人の応募が来ている。皆で交流を楽しみながら、都心と地方で人口のシェアリングを目指す」と話した。
2030年までに100万会員、100万室の登録を目指す。
同じく4月から動き出すのがKabuKStyle(カブクスタイル‥長崎市)の定額多拠点住み放題サービスだ。
自社運営と提携滞在先を含め20拠点330ベッド(25日時点)が対象。
月8万2000円で自社運営のシェアハウスに契約すると月10泊まで他の対象物件に泊まれる。すでに固定した住居がある場合には、提携先に泊まれる3万円のプランもある。
同社の場合、提携拠点『HafHNetwork(ハフネットワーク)』として国内外のゲストハウスと連携し物件数を増やしていく。
すでに利用希望者から問い合わせが来ており、旅をしながら作品を作りたいというアーティストや、複数の場所で暮らしてみたいという外国人など、幅広いニーズがあることを実感している。
提携先はゲストハウス以外にシェアハウスも対象になるが、旅をするのが前提であるため、駅から近く、空港から交通の便が良い物件であることが求められるという。
KabuKStyleの大瀬良晃社長は「旅をしていると得られるものが多い。
LCCにより航空チケットも安く手に入るようになっており旅行しやすい環境が整ってきている。
温泉に入ったり、海を見ながら仕事をしたりとオフィスではありえない働き方を提供していきたい」と語った。

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