企業研究vol.012 染矢 正行 社長

16歳で塗装職人となり、21歳で独立した外壁塗装会社、アローペイントの染矢正行社長。11日で業界歴20年の節目を迎える。外国人雇用が叫ばれる中、6年前から受け入れを行い教育にも注力している。

社内キャンペーン行いモチベーションアップ

――建築業界に入って20年。大阪だけではなく東京にも進出されましたね。

 関西圏はもちろん主軸においていますが、2020年のオリンピックに向けて首都圏では建設ラッシュに加え、築古物件の大規模案件も増加しています。今参入しておかないとチャンスはないと思いました。それに加え、リピーターのオーナーや管理会社が所有する首都圏の物件をカバーできます。

――建築に携わる中で業界に変化はありましたか。

 20年前に外壁リフォーム会社に就職した際、この業界は「きつい」「汚い」「危険」の3Kといわれていましたが全く現状は変わっていません。それどころか、若者が建築業界に就職しないため、新しいマンパワーを確保できず、職人の高齢化が進む一方です。鉄筋やコンクリートを用いてマンションやビルなどを施工する型枠大工は有効求人倍率が6倍といわれるほど万年人手不足が続いています。しかも、職人の給料は上昇しておらず、悪化の一途をたどっています。この先、生き残っていくには外国人の労働者の力に頼らざるをえないため、6年前にベトナム人の採用を始めました。

――外国人労働者の受け入れをどのように行っているのか具体的に教えてください。

 4月から新たな在留資格「特定技能」ができるなど外国人雇用の話題は新聞やテレビなどでたびたび報道され、ゼネコンが外国人を直接雇用するような時代になりました。当社では、人材採用にはベトナムに出向き、直接現地で面接しています。ときには家族に会うこともあります。日本では現場実習や社内での教育、サポートを行っています。また、当社のみならず協力会社の人材育成も手掛けることも多々あります。

――実習生への住まいの提供や日本でのマナーなど生活サポートはどうやっていますか。

 まず、家さがしはわれわれが不動産会社にあたります。技能実習生には家賃補助をして提供しています。感覚が異なるため、ゴミ収集の曜日に合わせてゴミを捨てるとか、夜間には音を立てないようにすることなど日本人は当然のことだと思っていますが、彼らには分かりません。そのため日本の文化とともにマナーを教えます。それでも初来日に興奮して夜中にひとりで騒ぎ、クレームになったこともありましたが、何度もレクチャーすることで改善されます。ベトナム語のマニュアルも用意したので欲しがる不動産会社もありました。一方、仕事は一生懸命まじめで丁寧にこなします。3年間在籍していた1期生が母国に戻り、送り出し機関として活躍しているので、信用して新たな人材の受け入れができています。

こちらは無料会員限定記事です
会員になると続きをお読みいただけます

関連記事