駐車場上空の土地活用事業を行うフィル・カンパニー(東京都千代田区)は、京都市内で、「フィル・パーク京都河原町(仮称)」を6月にオープンさせる。関西地区は今回が初進出だ。
同社では、コインパーキングの上の空間を利用した低層のテナント用建物「フィル・パーク」を駐車場オーナーに対して展開している。東京都中心に、30棟ほどの建築実績がある。
同社の高橋伸彰社長は、「全国にはコインパーキングが約10万カ所あります。テナントを探す業者の需要が多いことを実感してきたので、各地にある駐車場の上のスペースを有効活用できないかと考え事業をスタートさせました」と話す。
駐車場オーナーにとっては、駐車場収入に加えてテナント賃料が入るというメリットがある。「5〜10年で投資回収が可能なので中期の土地活用を考えているオーナーさんに適しています」(高橋社長)。
今回、京都で進行中の案件は、景観条例が厳しい中、建物の高さや色を考慮して設計したものだという。1階は駐車場、2階はカフェ、3階は飲食店、屋上は庭園サロンを予定している。
今後、同社では、2015年までに全国100カ所の展開を目指しているという。高橋社長は、「現在、店舗や事務所向けのテナントがメーンですが、2011年にはシェアハウスを竣工しました。駐車場の立地やオーナーさんの要望をもとに、住宅用も増やしていきたいと考えています」と語った。