髙橋 邦夫 社長

人材教育の専門部署でネット反響件数240%増

亀岡 創業者で福岡県出身の赤間敏雄氏から私宛に毎年明太子がお歳暮に送られてきます。今朝もおいしくいただいたばかりです。当社で開催するゴルフコンペにもよく参加してもらいました。優勝するほどの腕前だったのをよく覚えています。赤間氏は今もお元気ですか。

髙橋 おかげさまで、現在はタイセイ・ハウジーホールディングスの会長を務めています。

亀岡 御社といえば、社員にラグビー部出身者が多いことが印象に残っていますが、それは現在も同じでしょうか。1997年に赤間氏がトップ対談に来た時には、当時の社員320人中、70人がラグビー選手だったと話していました。

髙橋 毎年25~30人の新入社員を迎えていますが、2017年度の新入社員も、全体の3分の1がラグビーを通して入社しています。

亀岡 管理戸数は拡大しているのですか。確か、97年当時では管理戸数は2万4500戸で、店舗数は23店舗でした。5年後の売り上げ300億円を目指すと言っていました。

髙橋 グループ全体、17年の6月末時点で8万4126戸を管理しています。営業店舗数は33店舗に拡大しました。前年度の売上高はグループ合計で370億円でした。

亀岡 順調に拡大してきたのですね。

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髙橋 賃貸管理・仲介・社宅管理業務代行・修繕工事とトータルのサービス提案を愚直に行ってきたことで達成しました。社宅代行件数は3年前と比較して約7000件増え、16年7~6月末までで10万3861件でした。これまで同様、賃貸物件を中心とした仲介、社宅法人、建物管理の3つを柱に事業を広げ、2020年までに管理25万戸を目指します。

亀岡 管理会社にとって、管理戸数を伸ばしスケールメリットを生かすことはもっとも重要です。トップ企業の管理戸数は100万戸を突破しています。業界でトップに立つにはM&Aを行うしか方法がないでしょう。そうでなければ、賃貸業界は新など、世の中を驚かせるような実績をつくるために、戦略を考えなければならない時代です。

髙橋 おっしゃる通りですね。

亀岡 例えば、新聞業界で言えば、紙媒体の時代が縮小していく中、どういった新しい事業を打ち出していくのが正しいのか、考えなければなりません。メディアは現在、4つに分類されます。1つ目は、新聞・雑誌などの紙媒体。2つ目は、テレビやラジオなど、映像や音声が加わります。3つ目は、今もっとも利用者の多いインターネットです。では、4つ目は何だと思いますか。

髙橋 難しいですね。なんでしょうか。

亀岡 それは、イベントです。インターネットで動画や音楽を鑑賞することはできますが、実際に見て触ることはできません。それを体験することができるのがイベントです。この第4のメディアに注力するために、賃貸住宅フェアを毎年行うようにし、さらに新しく『国際イベントニュース』を立ち上げました。日本だけではなく、世界のイベントを紹介していく媒体にするため、旅行業界を巻き込んで事業を拡大していくことを視野に入れています。

髙橋 新事業を考え、実行していくにはチャレンジ精神旺盛な社員を多く抱えることが重要ですので、特に注力していくのはやはり人材育成ですね。15年から人材育成の専任部署を立ち上げています。

亀岡 専任部署の効果はありましたか。

髙橋 目に見えて変わったのはネットの反響件数が大きく伸びたことです。当社が掲載した広告が先頭に来るようにするためにどうすればいいのか、どんな物件写真を掲載すれば効果的なのかを指導していった結果、前年同月比で240%にまで急伸しました。さらに、国家資格である建築士や建築施工管理技士の資格取得者が増え、現在25人在籍しています。また、労働人口が減少していくことを見据え、業務効率化も推進していく考えです。

亀岡 組織力の向上は非常に重要です。当社の場合だと、社員全員を社長にすることを念頭に置いています。社員の出世が早ければ士気も高まります。高橋社長も出世のスピードが御社内で異例の速さだったそうですね。

髙橋 入社2年目で八王子の支店長に、さらに3年後に吉祥寺を含む多摩地区のブロック長に抜てきされたことは、異例中の異例といわれています。「仕事が楽しい」と思うことが出世する社員を育てるのに必要なことだと考えています。次年度も新入社員が30人入社する予定ですが、近頃の新卒世代は、仕事は仕事、プライベートはプライベートで分けて考える傾向が強いように感じています。そういった世代に対し、仕事が楽しいと思ってもらえるよう、どう出世させていくのがいいのかも模索しています。

(続きは本紙で)

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