星 龍一朗 社長

「人材教育は難しい」外部連携で大きくする

 はじめまして。大家さん向けに賃貸経営のアドバイスや、不動産実務検定の講師を細々とやっています。4年前に起業しまして、実務検定の受講者は50人、コンサルのほうは20人ほど相談にのってきました。『家主と地主』の取材で度々お世話になっています。

亀岡 極めて小規模ですね。何人でやっているのですか。

 契約社員1人と私の二人で運営しています。少数精鋭の展開を考えているので、増やすとしても数人程度です。

亀岡 せっかくならスケールを大きく、世の中をひっくり返すことを考えてみては。

 常に模索しています。半年前、一般社団法人不動産経営イノベーション協会を立ち上げまして、不動産会社の会員を募っています。不動産取引の透明化につながる新しいサービスや社員教育に活かせる情報を発信するのが目的です。設立間もないので会員はまだ16社で、多くは小規模な不動産会社、関連会社です。今年の目標は50社です。

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亀岡 業界団体を立ち上げても最初は思い通りに会員が集まらず四苦八苦するものです。私は公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の前身となる団体を26年前に立ち上げましたが、有力な不動産会社に声をかけても誰も入ろうとしませんでした。「何故入らない」と聞くと、「入ってもメリットがない」と言うんです。特に一流どころの会社はなかなか言うことを聞いてくれません。これでは話にならないので、各社の重役をひっぱり、「役員をやってくれ」と少しずつ増やしていきました。

 業界そのものが存在しない時代でしたから、なおさら大変だったでしょう。

亀岡 しかしオーナーをお客さんとする星社長が、何故不動産会社を会員とするような団体を立ち上げたのですか。

 大家さんに賃貸経営のアドバイスをしている関係上、管理会社と連絡をとるのはよくある話なんですが、その中で「管理会社が変わらなければオーナーの賃貸経営は変わらない」とあるとき感じたのが発端です。オーナーの空室相談に対して「モデルルーム化」による解消策を提示したときに、物件が遠方にあると、家具・家電の設置を委託先の管理会社に任せざるを得なくなるのですが、彼らの多くは動いてくれません。

亀岡 人手が足りずに業務が回っていない会社が多いのではないでしょうか。

 私も同じ印象を受けました。ただその根元には、十分な人材、十分なシステムを導入するだけの資金を捻出できていないことがあると気付きました。基礎体力をつければ、社員を十分に確保し、新しいことに挑戦する余力が生まれてくると思います。不動産会社の経営力向上を応援して業界全体の水準を高めれば、オーナーが安心しながら、賃貸経営と不動産取引ができる世の中に変わると考えて立ち上げたのです。

(続きは本紙で)

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