原 周平 社長

管理の経験生かし運用重視の機能開発

 はじめまして。フルタイムロッカーの原と申します。

亀岡 社名はどういう意味ですか。

 365日24時間の対応ができる宅配ボックスという意味を込めています。31年前に、親会社のフルタイムシステムの現社長で、私の父でもある原幸一郎氏と亀岡先生が対談をさせていただいております。

亀岡 懐かしいですね。同志社のラグビー部の同僚や後輩を引き連れてこれから販売網を広げていくという時でした。

 今年で設立33年目になりますが、お陰様でようやく宅配ボックスが誰にでも認知される存在になり3月時点で、導入数は3万125棟となりました。

亀岡 当初は、販売に苦労されていました。しかし、運動部出身のメンバーは団結力が違いますね。同志社といえば大阪証券取引所の元社長・巽悟朗氏のことを思い出します。彼は25歳のころに光世証券を設立して一代で東証一部上場企業にまで育て上げた大物です。やり方は部活そのもので、人を動かすことが上手でした。

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 巽さんは雲の上の存在です。今でも父は人を動かすことがうまいと感じます。昔と今ではやり方は違えど、大事なことはコミュニケーションですね。社員一人一人の特性をよく見て、やりがいを持って仕事に向き合ってもらうことが大事だと考えます。そのためには業界がどうあるべきか、自分たちの会社が何をすべきかということを明確にして社員に伝えています。

亀岡 大事なことですね。宅配ボックス業界の問題点は何がありますか。

 まず一番問題になるのは、配達物の盗難です。多くの宅配ボックスは、配達業者が荷物を入れる時に暗証番号を決め、不在連絡票に記載して受取人のポストに投かんします。窃盗犯はこの不在連絡票を狙っています。入居者もポストに鍵をかけていることが少ないため簡単に盗まれてしまいます。

亀岡 不在時に荷物を受け取ることのできる宅配ボックスでありながら、盗難されては意味がありませんね。

 もう一つは、管理・運用面です。宅配ボックスは設置するだけでは運用できません。例えば「鍵が開かない」「入居者が荷物を放置している」「子供が閉じ込められた」などさまざまな問題が起きます。そのたびに、管理側に連絡が入り現場に出向かなければなりません。物件の付加価値として導入した設備が手間ばかり生みます。

亀岡 そんなことが起きているのですね。御社の始まりは、管理会社でしたね。その問題を解決できる宅配ボックスの開発に乗り出したということですか。

 その通りです。管理側の悩みや問題を解決するために、30年前からコンピューター制御を取り入れ、コールセンターを自社でもつことを決めました。

亀岡 30年前からとはずいぶん早いですね。

 コンピューター制御式が必ず良いと断言はしませんが、管理する人が現場の近くにいない場合は運用が大変です。

(続きは本紙で)

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