森 裕嗣 社長【 亀岡大郎のトップ対談 】

売買予約契約付き戸建て賃貸を秋田から発信

創業13年目で秋田県内にて2000戸を管理するリネシス(秋田市)は、新規ビジネスに力を入れる。一定期間居住し続けることで、入居者に譲渡される戸建て賃貸事業『家賃が実る家』の本格展開を推進。入居希望者と投資家をサイト上でマッチングし、入居者のオーダーメード賃貸を建設する。11日には、同事業初の実店舗を栃木県宇都宮市にてオープンする。人口減少が進む地方への定住を促進するモデルケースとしての実績を積み重ね、全国展開を目指す。

創業13年目で2000戸管理 入退去費用0円で入居率98%

亀岡 会社は秋田ですか。以前は秋田魁(さきがけ)の編集に携わっていたことがあります。

秋田県の地元紙ではトップの会社ですね。私自身は秋田育ちではなく、横浜の出身です。結婚を機に、妻の実家のある秋田で事業を始めることになりました。

亀岡 賃貸管理がメーンですか。

管理、仲介、建築、家賃債務保証事業と総合的な展開をしています。創業13年目になりますが、秋田県内で2000戸を管理し、入居率は秋田市内が93%、県南地方は98%です。秋田県内の平均入居率は79%なので高い数値だと思います。もともと、妻の実家が建設会社で、賃貸住宅を建築しており、その物件の管理を獲得していったのが始まりです。リーシングに関して、地元の仲介会社との関係が構築できていなかったため、新築や築浅物件であるにもかかわらず当初の入居率は60%という状況でした。そこで『入退去完全0円+退去時リノベーション支援金キャッシュバック』というシステムを発案し、1カ月たたずに入居率は99%にまで高まりました。

亀岡 1カ月で入居率が4割近く上がったわけですね。なぜ、そのようなことができたのでしょうか。

通常、初期費用に敷金、礼金、家賃債務保証料などを支払います。ただ、秋田の場合、初期費用が払えない、家賃債務保証の審査に通らないという入居希望者が多く、そういった顧客にも賃貸住宅を提供できる方法はないかと考えました。初期費用は0円にし、その代わりクラブ会費として入居者から毎月2500円、家主から毎月1500円を払ってもらい、その分の積み立てで、退去時の原状回復費を捻出するという手法を発案しました。

亀岡 新しいやり方で取りこぼしていた顧客を獲得し、入居につなげたのですね。既存ビジネスが通用しなくなっています。異業種大手の参入も進むでしょう。私は、自動車メーカーが入ってくると考えています。自動車会社は都心の一等地に自動車販売所を持っています。販売所と賃貸マンションの併用物件を造り、さらにカーディーラーで不動産の販売や仲介を行うようになるとすごいことになります。

(続きは本誌で)

リネシス株式会社
森 裕嗣 社長

1974年1月10日、神奈川県横浜市生まれ。17歳からとび職などに従事したのち、24歳で大東文化大学国際関係学科に入学。2002年、デベロッパー勤務を経て同年、不動産会社を共同設立。結婚を機に妻の故郷である秋田県へ移住しモリ不動産を立ち上げる。16年に社名をリネシスで統一。17年から譲渡型戸建て賃貸『家賃が実る家』事業を開始。

リネシス株式会社
本社所在地 : 秋田県秋田市広面屋敷田311―1
設立 : 2006年5月
社員数 : 83人
資本金 : 5300万円
事業内容 : 賃貸仲介・管理、不動産売買仲介等

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