安達 慶高 社長

設立10年でマザーズ上場建設会社向け保証から開始

亀岡 最近上場したそうですね。

安達 創業10年目で3月に東証マザーズに上場しました。

亀岡 上場する際に重要なことは、株主に著名人をたくさん入れておくことです。そうすることで、一般の投資家も「この人が株主なら」と興味を示します。ヤクルトの社長を務めた松園尚巳氏は、上場前に知り合いの経営者に株を買ってくれるよう頼んで回っていました。私もその時にヤクルトの株を買ったうちの1人です。当時は1株数十円だったのが、今では8000円以上にまで上がっています。

安達 そういう手もあるのですね。当社は住宅設備の保証を行っていることで、取引先の三井不動産レジデンシャルや、保険会社のあいおいニッセイ同和損害保険といった大手が出資しています。

亀岡 具体的にどのような事業を行われているのですか。

安達 主力商品は2つです。1つは、ハウスメーカーや工務店向けに、新築住宅の住宅設備の延長保証サービスを提供する『住設あんしんサポート』です。創業後すぐに開発し、ハウスメーカーを中心に利用が増えました。もう1つは、2012年から始めた売買仲介会社向けの『売買あんしんサポート』です。こちらは中古不動産の売買仲介を行う会社に対して、売却物件の建物と住宅設備のインスペクションを行い、希望がある場合には引き渡し後2年間の保証を付けられる設定にしています。

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亀岡 利用者はどれくらいですか。

安達 サービスごとの契約件数は公表していませんが6月30日時点で保証サービスの保有契約件数は約15万件です。前年度の検査実施件数は約1万2000件と伸びています。

亀岡 そんなに需要があるものなのでしょうか。

安達 国が今年の4月に宅建業法を改正したことが追い風になっています。不動産会社は、仲介時にインスペクション結果についての説明が義務化され、場合によってはインスペクションの事業者をあっせんします。そのため、不動産会社の問い合わせが、4月以降はそれ以前の4倍にまで増えました。

亀岡 国の政策に後押しされているということですね。

安達 まだ一般化していない収益用不動産向けにも、共同住宅の1棟まるごとインスペクションプランとして保証もできる商品を始めました。他には、ポイントサービスも展開しています。例えば、ハウスメーカーで住宅を購入すると一定のポイントを付与する顧客会員向けサービス構築事業です。たまったポイントで、保証外の設備の修理や修繕工事に活用することができるため、ハウスメーカーの顧客の囲い込みにつなげられます。ポイントが付く『住設あんしんサポートPREMIUM(プレミアム)』の契約件数も好調に推移しています。契約の増加に伴い、業績も好調です。8月に公表した18年6月期の決算では、売り上げは前年比で24・8%増え、12億8700万円。経常利益も倍増し1億5800万円になりました。

(続きは本誌で)

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