J-REITの不動産取得活況 43銘柄の時価総額は7兆円超え

統計データ|2013年12月17日

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 REIT(不動産投資信託)の不動産取得が活況だ。オフィスビルや商業施設、賃貸マンション等の取得額は、2013年に2兆2000億円を超え、7年ぶりに過去最高を更新する。

 一般社団法人不動産証券化協会が発表したレポートによると、Jリート上場全43銘柄の時価総額は、7兆2561億円(11月末現在)。これは2年前の約2倍に当たる。

 東京オリンピック決定や金融緩和などで、都心部の不動産価格上昇に期待が集まっている。前述のレポートによると、賃貸マンションを組み込む日本賃貸住宅投資法人は、11月に公募増資等による資金調達で、賃貸マンション7棟、総額195億7000万円を取得したという。所在地は、東京23区ほか、名古屋、福岡、札幌、横浜等。「東京で買えなくなった投資家が地方に流れている。結果、地方都市の不動産価格も上昇している」という声もあるが、不動産価格の上昇は地方にも波及している。

 福岡を中心に商業施設などを運用する福岡リート投資法人の運用会社、福岡リアルティの田村圭志氏は、「賃貸のキャップレートは0・1%程下がっており、鑑定評価額は上がっています。不動産価格は上昇し、所得は難しくなっていると言えるでしょう」と語った。同社が運用する23物件のうち、賃貸マンションは5物件。そのうちの1物件(天神)は、今年3月に28億円で取得したが、直近期末の鑑定では30億1000万円に上昇。「地元のネットワークを活用し、相対取り引きで購入すれば適正金額での購入も可能ですが、入札だと難しくなってきていると思います」(田村氏)

 一方でリート動向に詳しい不動産戦略研究所(東京都港区)の西村明彦代表は、「長期国債利回りプラス3%が、Jリートの通常の利回りと考えると、過熱感を迎えるのはこれから」とコメント。「アベノミクスが浸透し、賃料が上昇していくのはこれから、利回りアップは期待できると思います。NISAの影響もあり、注目度の高いJリートは、女性や個人投資家からの購入が大いに見込まれるのではないでしょうか」(西村代表)

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