住民が投稿する街の情報で部屋探し
大東建託グループで賃貸仲介業のハウスコム(東京都港区)は11日、住民が地域の情報を投稿するSNS『マチマチ』に賃貸物件の掲載を開始した。
地域住民が直接投稿した街の情報を参考にしながら、引っ越し先エリアや賃貸物件を探すことが可能になる。
従来のポータルサイトではできなかった新しい部屋探しサービスを提供するため、SNSを運営するProper(東京都目黒区)と業務提携したもの。
『マチマチ』はその地域に住んでいる人がイベントや店舗、病院、行方不明のペット、不用品の売買などの情報を投稿・閲覧する。
主に子育て世代の利用者が多く、投稿内容はスーパーのタイムセールの時間帯や、評判のいい歯医者、入園しやすい保育園の情報など。
2社の提携によって、SNS内に物件情報のカテゴリーを新設し、空室を表示する。
現在、首都圏を中心に6万3230エリアで、合計21万件ほどを掲載している。
詳細を知りたい場合はクリックすると、ハウスコムのサイトに移動する仕組み。
1エリアは半径1~5kmの範囲。
SNSに投稿された情報は、ハウスコムの接客にも活用する。
SNSに投稿した内容をユーザーが特定されないように加工する。
同社仲介営業社員は投稿内容から街の情報を集め、顧客に提供する。
同社ではITによる効率的な空室物件の検索機能と、地域に根差した住環境に関する情報の提供によって、仲介サービスの競争力を高めたい考えだ。
同社では「不動産テックに加えて、地域密着だからこそ得られる地域の豊かな情報の提供が顧客の役に立ち、サービスの差別化につながると考えている。ネット企業ではない、リアルの店舗を持つ会社だからこそ提供できるサービスを磨いてきたい」という。