賃貸マンションの家主にとって負担の大きい建物外部の修繕工事と定期メンテナンスを毎月定額による15年間のサブスクリプションサービスとして提供している「メンパク」。従来と異なるサイクルで行う大規模修繕工事の画期的なサービスとして着実に業績を伸ばしているのが、岩屋秀一朗社長率いるOWNERS CLUB(オーナーズクラブ:福岡県北九州市)だ。九州で確かな信頼を獲得し、現在は218棟を受注。2019年からは全国展開に踏み出し、東京と大阪にも拠点を開設した。「修繕業界の常識を打ち破りたい」と熱く語る岩屋社長にこれまでの歩みや今後の展望について聞いた。
サービス開始9年で218棟受注
外壁補修を定額化 日本初のサービス
―岩屋社長は30代前半で御社を設立されましたが、もともとどんな考えを持って起業を志されたのですか?
私が以前勤めていた父が経営する会社は、法人相手のサービスを展開しているので、自分が会社を興すならば個人の顧客と直接向き合うBtoCの事業がやりたいと思っていました。最初は具体的に何をやるのか漠然としていましたが、ある経営者の会で家主の方と大規模修繕について話す機会があり、「建物の外壁修繕を定額制にできたら多くの家主に受け入れられるかもしれない」というヒントをもらったんです。そこから、その方にも専務として内部に加わっていただき、まずは実験的な形でメンパクの前身となるサービスをスタートさせました。
―不動産業界や修繕業界の経験なしでの参入。なおかつ日本初のサービスということで最初は苦労も多かったのでは?