賃貸マンションへの投資加速

第一生命

その他|2014年11月17日

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イタリアの保険会社とファンド組成


生保大手の第一生命保険(東京都千代田区、以下第一生命)は賃貸マンションへの投資を加速する。
現在保有する賃貸マンション数百億円からさらに増やしていく予定だ。
同社は、2012年に都心のマンション3棟40億円を取得。
2013年3月には、6棟120億円の物件に投資。徐々に賃貸住宅の保有物件を増やしている。
現在話を進めているのは、イタリアの保険大手「ゼネラリ保険会社」(伊・トリエステ市、以下ゼネラリ)との私募ファンドだ。
第一生命とゼネラリで共同出資し、私募ファンドを組成する。
投資金額が大きくなる場合や、1社だけの場合にリスクが大きくなるような案件について、ファンドで物件を取得していく。
中・長期の保有を前提とする。組成の時期は、案件次第だという。
ゼネラリは、60カ国以上に事業展開するヨーロッパでも有数の保険会社。
2009年の総資産は44兆5010億円(1ユーロ105円で換算した場合)。
第一生命が、現在運用する不動産は8000億円ほど。
その中で、オフィスが大半を占め、賃貸マンションの割合はまだ少ない。
だが、生保大手の中では、賃貸住宅への投資に積極的といえる。
今回のゼネラリとの共同ファンドも、同社の賃貸住宅運用の経験が評価を受け、三井住友信託銀行(東京都千代田区)からの紹介で決まったという。
中・長期の保有が前提という点で、2社の投資スタンスが近かったことも挙げられるようだ。
第一生命が取得する賃貸マンションの条件は、(1)1棟所有(2)東京都内に立地(3)入居者は単身者かDINKSがメーン(4)間取りはワンルームから2LDK(5)最寄り駅から10分以内の交通の便が良い場所(6)賃料帯は、単身者で10万円ほど、DINKSで15万円以上、という点で、一貫している。
収益としては、表面利回り6.6%以上、減価償却後の利回り3%を目安とする。
第一生命単体で保有する賃貸住宅の管理は、グループの相互不動産が行っている。
同社が賃貸住宅への投資を拡大する理由のひとつは、長期で安定した賃料収入が得られることだ。
特に、景気の波によって左右される高級物件ではなく、単身者で10万円ほどと常に需要の高い物件を取得することで、安定した運用益に結実するという。

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